【北康利連載】若者よ、人生に投資せよ 本多静六伝 #37
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第四章 緑の力で国を支える (7)
木曽山林学校明治三三年(一九〇〇)、静六はようやく教授に昇格する。
帝国大学農科大学林学科の陣容は第一講座(森林利用学)の初代教授が河合鈰太郎、第二講座(造林学)初代教授が本多静六、第三講座(林政学)初代教授が川瀬善太郎と、すべて同級生が占めることとなった。
助教授就任から教授就任まで八年もかかったのはこの陣立てを整えるためだったとも言えるが、何でも最短コースを走ろうとする彼には相当なストレスだったに違いない。もっとも、対