【北康利連載】若者よ、人生に投資せよ 本多静六伝 #57
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【学士会館】
第五章 人生即努力、努力即幸福 (3)
嫉妬の洗礼二五歳から始めた四分の一天引き貯金によって、一五年目の四〇歳になった時には大学の俸給より貯金の利子や株式配当の方が多くなり、その後、静六は立派な資産家になっていく。
大学教授がみな一財産築いていたかと言えばそうではない。年収が現在価値にして二、三〇〇〇万円あったわけだから裕福ではあったろうが、静六ほどの富豪にはそう簡単になれるものではない。
実は静六が資産家への道を歩み始めた頃、義父の晋はそれ