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投資を1年間続けてみてわかった 「お金にも働いてもらう」という考え方

noteのディレクターをされている平野太一さんによるシリーズ連載です。

2019年5月、レオス・キャピタルワークスの公式note「ひふみラボ」のスタートと同時にこの連載もはじまりました。

先日の1周年振り返りの記事でも触れたのですが、平野さんの連載1回目の記事が、いまだにもっとも読まれている記事、トップ独走状態です。最初は「貯金ゼロ」だった平野さん。

1年間、資産づくりについて一歩一歩学びながら、立派に成長しています。また、その様子が同世代の読者の方を勇気付けてくれてもいるようです!

実際に1年経ってみて、どんな気持ちでいるのか? この機会に、振り返ってみていただきました。

「iDeCo」と「つみたてNISA」で資産づくり

2019年の5月にはじまった、この連載「ミレニアル世代の資産づくり はじめの一歩」

27歳で貯金ゼロ状態、投資のことなんて考えたこともなかった自分が、3人のプロから資産づくりに関する考え方を教えてもらい、実際に「iDeCo」と「つみたてNISA」をはじめることができた。

【お話を聞いた方々】
ファイナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子さん
レオス・キャピタルワークスの赤池実咲さん(高校の同級生)
レオス・キャピタルワークスの堅田雄太さん(アナリスト)

iDeCoに関しては、毎月2万円を引き落とすように設定している。スタートして合計14ヶ月が経った。つみたてNISAのほうは、毎月1万円。

最初は、竹川さんに源泉徴収票の読み方をアドバイスしてもらうところから。そこから、どれだけ貯金ができるのか、どれだけ投資に回せるのかを検討して、お金の自動入金フローをつくった。

特にiDeCoは口座開設資料の取り寄せ、記入など、ミスのせいで手戻りが何度か発生してしまって、はじめるまでにかなり苦労したのだが、この仕組みづくりは約3ヶ月で完了した。

第4回でもまとめたが、これらの下準備をしていたことで納得感をもってスタートできたんだな、という実感がある。

・毎月出ていくお金を洗い出してみること(第2回
・源泉徴収票から自分の手取り年収を計算すること(第2回
・手取り年収のうち貯金に回せる余力を試算すること(第2回
・自分なりのお金自動入金フローを決めたこと(第2回
・iDeCoでどれだけお得になるのか計算すること(第3回
・iDeCoの商品を選んで毎月積み立てること(第3回

貯めながら増やす「仕組み」をつくりたいミレニアル世代の皆さんの参考になれば嬉しい。

1年間、投資をしてみて変わったこと

現状を把握すること、商品に関する知識を得ること、気になった書籍を読んでみること、他の人の資産づくりの事例を知ること。やってみてわかったことは、想像以上に多かった。

1年前と比べて大きく変わったことは、「お金にも働いてもらう」という考え方を知ったことだ。

これまではお金を増やす手段といえば、給料ぐらいしか知らなかった。当然ながら使えば減っていくので、どう支出を減らすかを考えるしかなかった。

iDeCoの節税効果についても教えてもらったし、投資信託という仕組みもイチから学んだことで、「お金にも働いてもらう」ことの意味を理解できた。それは、自分にとって驚きだった。

会社の目利きであるアナリストの堅田さんからは、実際に街を歩きながら、世の中の動向と投資のダイナミクスを教えてもらった。

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そこで投資家の目線を学んだことで、もう一つ、自分の考え方に大きな変化があった。

「投資には“応援”の意味合いもある」と気づいたことだ。

コロナ禍がきっかけで、より強くそれを感じた。

アクティブファンドの場合、自分が投資したお金が、プロが目利きしたいくつもの会社に投資される。その会社の利益が伸びれば、株価が上がり、自分のお金も増えるわけだ。その会社が頑張ってくれることと、自分のお金とがつながっている間接的に“応援”することで自分のお金も増えるということは、面白い仕組みだなとあらためて感じた。

実際、1年間でどれだけ資産は変動した?

正直、「お金が増えた」という実感があるかというと、そうでもない。

それは、毎月つみたてのお金は引き落とされているものの、基本的にはほったらかしにしており、ほとんど口座残高を見ていないから(まるで公共料金のように)。自分の場合、貯金も同じように、毎月一定額A口座からB口座に自動的に引かれていく。ちなみに以前はMoney Forwardを使っていたが、今はMoneytreeを使っていて、現状をちらりと把握するぐらいのペースだ。

とはいえ、せっかくの振り返りの機会なので、SBI証券サイトでどれだけ増えているのか調べてみた。

コロナウイルスで世界的に相場が暴落した時期(2020年3月〜4月)に、ぐっとマイナスになった。現状(2020年6月)は、投資金額より微増程度(+2000円ほど)。もう少し長くマイナスになるかと思っていたが、思ったより早く戻ってきた印象がある。

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暴落していることはニュースを見てわかっていたが、あまり気にしなかった。

それは、仕事が忙しくてバタバタしていたのも理由のひとつだけど、以前お話を伺った投資ブロガーrennyさんから「大きな変動があっても売らないで続けること」というアドバイスがあったことも大きい。

「マイナスにびっくりしてそこで売ってしまったら先がないので、それでも続けようとすることが大事。一方で、値上がりしていくときも、下がる可能性を考えて利益を確定したい気持ちに駆られますが、その誘惑に負けないことが重要です」

この時にお話を聞いていなかったら、慌ててしまったかもしれない。自分が何に投資をしているのかを理解していることは大切だ。それに、下がっている時には同じ金額でむしろたくさん口数を買えるということも聞いていたので、つみたてを続ける納得感があった。

今のところ生活リズムは変わらないのでそのまま2万円投資に回していく予定だが、状況が変わったときにはまた、再度検討したい(でもiDeCoの場合は60歳になるまで引き出せないので無理せずに)。

これからどうしていくか

第1回で、cakes編集者の榎本さんが話していたことを思い出す。

「iDeCoをはじめたことで、老後のお金の心配をしなくてもよくなり、今、目の前のことにだけ集中できるようになったことが一番のメリットでしたよ」

目の前のことにだけ集中できるようになった──確かにそれはそうかもしれない。これからもつみたてを止めることなくやっていきたい(つみたてNISAの投資配分は近々また見直しをしようと思っている)。

とはいえ、最近は仕事や勉強に忙しい。今年中に個別投資もやってみよう……と思っていたのだけれど、今は仕事や勉強が楽しいので、ちょっと後回しになりそうだ。

というわけで、1年のまとめ報告。

こちらの連載も一旦は区切りという形になるが、引き続き勉強を続けていきたい。追い追い、報告もしていこうと思う。

プロフィール:

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ライター:平野太一
1991年静岡県生まれ。関西大学経済学部卒業。2013年10月よりWantedly, Inc.に入社。CSを経て、募集要項の作成・取材・ウェブメディア「WANTEDLY JOURNAL」の執筆・撮影などを担当。2016年1月よりBAKE Inc.に入社。ウェブマガジン「CAKE.TOKYO」の編集・執筆・撮影を担当。BAKE CHEESE TARTのSNS・LINE@運用、リーフレットの撮影などを担当中。2018年10月より、Piece of cake, Inc.にnoteのディレクターとして入社。クリエイターガイドやイベント企画、クリエイターサポートなど、全方位で担当中。
Twitter : https://twitter.com/yriica
note : https://note.mu/yriica

※当記事のコメントは、個人の見解であり、市場動向や個別銘柄の将来の結果をお約束するものではありません。ならびに、金融商品等の売却・購入等の行為の推奨を目的とするものではありません。
※iDeCoで運用できる商品には、投資元本を割り込む可能性を含むものもあります。

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