タンス預金はいくらある？

いま日本の中でタンス預金というのは100兆円くらいあると言われています。実はコロナでタンス預金が増えているのです。

ものすごい金額だと思いませんか？

“タンス預金”というけれども、実は本当にタンスの中に入っていることも多い。あとは大きな壺の中に油紙に巻いたお金を入れて、軒下に埋めているなんて人も結構います。
別にお金を埋めてもお金の成る木が生えてくるわけではないのに、です。

日本はアメリカやヨーロッパ、要は世界の先進国の中で比べると、圧倒的にお金（現金）を持っていて、個人金融資産約1,800兆円のうち約1,000兆円も現預金でもっている、つまり55%くらいのお金を現預金で持っているということになります。そして、投資に回すお金はごくわずかです。
でも、アメリカ人は50%くらいのお金を投資にまわしています。そして30%くらいが年金資金。現金で持っているのは15%くらいです。

投資に回るというのはどういうことかというと、工場を建てたり、新しい研究開発をしたりする資金になって、社会がどんどん進歩していくということです。

日本人はただ現金でため込んでいるだけなのでお金が動きません。お金が消費にも投資にもまわらないということであれば、結果的にお金を抱いて貧乏になっていくということになってしまいます。

なぜ日本人は投資しないのか？

教育の失敗だと思います。
教育って何が一番大事かというと、未来を自分たちで創る、明るい未来が前にあるということを思うことではないかと私は考えているのですが、日本では小学生から大学生まで、学年が上がれば上がるほど未来に対する悲観度が増していく、これは教育の失敗ではないでしょうか。
投資というのは未来に賭けることなので、未来が明るくなると思っていれば多くの人がそれに投資してお金が回るのだけれども、未来が暗くなると思っていたら投資もできないということになって、結果的にお金が回らないから人生が暗くなるというスパイラルに陥っていくということだと思います。

世界を見渡すと、アメリカもイギリスも中国も、どんどん成長しています。
1995年からアメリカの個人金融資産は約3倍、イギリスでは約2.4倍になっています。一方で日本では約1.5倍で、貯金した分しか増えていません。
これはなぜかというとお金が働いていないからです。

今から10年前、2010年には中国と日本のGDPは一緒でした。中国が追いついてきて、日本を追い抜いたのがそれくらいです。それから10年経った2020年に中国と日本の差がどれくらいになったかというと、3倍にもなりました。この差は何かというと、未来に対する確信の差、挑戦の差ではないかと私は思います。

別に全部を投資に回したり消費に回したりすることはないけれども、全員が全部のお金を貯めこんでしまったら、世の中が回らない、挑戦者が出てこないということになってしまいます。現預金1,000兆円のうち10%でも100兆円ものお金になります。100兆円ものお金を未来に投資をしたら何だってできると思いませんか？イーロン・マスクが火星に人を送ろうとしていますけれど、100兆円もあればどの星にだって人を送れるようになれるのではないかと思ってしまいます（笑）たったの10%、皆さんのお金を未来に向けるだけで日本は激変すると思います。

どれくらいの金額から投資をはじめたら良い？

投資は始めることが大事だと思っています。若い人ほど時間がたくさんあるので、早く始めればはじめただけ、将来大きな金額になる可能性があります。
「では、どれくらいの金額からはじめたら良いですか？」とよく聞かれるのですが、ドキドキしない程度と答えています。投資をすることによって自分が不安になったり、人生を振り回されたりしたら元も子もありません。まず少ない金額でも投資をはじめてみることが大事ではないかなと思います。

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