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世界一の品質しか目指さない医療に貢献して60年!ひふみの社会科見学・マニー

圧倒的シェアを持つ、日本が誇るオンリーワン医療機器メーカー

栃木県宇都宮市に本社があるマニー株式会社(以下、マニー)は1959年に設立された医療器機を製造する老舗企業です。手術用縫合針、眼科用ナイフ、歯科用治療器などを手がけ、世界120カ国以上の医療現場でマニーの製品が使われています。特にマニーの手術用縫合針は日本の生産量の70%、日本から輸出される90%以上ものシェアを占めています。国内外に特許権を400件以上保有しており、微細な加工技術や独自の管理システムが高く評価されています。

今回の「ひふみの社会科見学」では、マニーの本社・清原工場へ訪問します。

(2019年5月17日、栃木県宇都宮市 マニー株式会社本社・清原工場 レポーター:マーケティング・広報部 松永崇志)

「ひふみの社会科見学」とは?

「ひふみの社会科見学」とは、投資信託「ひふみ投信」の口座をお持ちの個人投資家の方が、レオス・キャピタルワークスのメンバーと一緒に、実際に企業へ訪問し、現場の空気や働く人、商品、サービスなどに触れ、経済や投資、企業を身近に感じていただく見学会のことです。

“投資する”ということは単にお金を出して金銭的なリターンを得ることだけではありません。投資の本質とは、企業活動とそこに関わる人々を応援し、経済全体へ貢献していくこと。訪問先の企業で働く方の思いや企業の持つ技術力などに触れながら、投資という行動がどのような循環で社会に貢献していくのか、その一端を体感いただくことが目的です。

本社・清原工場へ到着

宇都宮駅で集合し、バスで清原工業団地へ移動しました。

なんと、代表執行役社長である髙井壽秀様と、執行役副社長の髙橋一夫様にお出迎えいただき、参加者一同期待が高まります。

髙井社長と髙橋副社長にご案内していただきながら、本社内にある製造工程の一部を見学させていただきました。

※製造工程は非常に機密性の高い内容となっているため、詳細な写真をお見せできないことをご容赦ください…!

エレベーターを上がると「ポーター賞受賞」の垂れ幕とともに、マニーの代表的製品の一部を見ることができました。

ポーター賞とは:
ポーター賞は、製品、プロセス、経営手腕においてイノベーションを起こし、これを土台として独自性がある戦略を実行し、その結果として業界において高い収益性を達成・維持している企業を表彰するため、2001年7月に創設されました。名前は、ハーバード大学のマイケル・E・ポーター教授に由来しています。

髙橋副社長:
「マニーの製品は非常に微細なレベルでの加工を独自技術により行なっています。競合他社製品よりも価格が高くても医師の方に選んでいただける、『高付加価値製品』を作っています。そのためにここ本社では開発体制を強化し、継続的な新製品投入を加速化しています。」

世界一の品質を目指すために、やらないこと

製造工程の見学が終わると、会議室に移動してセミナーです。

冒頭では、今回の案内役であるレオス・キャピタルワークスのシニア・アナリスト栗岡大介から、ひふみの社会科見学の趣旨や、マニーのエピソードをお話ししました。

そして、いよいよ髙井社長からマニーの会社概要についてご講演が始まります。

髙井社長:
「当社は企業理念として『患者のためになり、医師の役に立つ製品の開発・生産・提供を通して世界の人々の幸福に貢献する』という理念を掲げています。これはただのお題目ではなく、定期的に復唱し、振り返っています。患者のため、医師の役に立つことしかやらない。つまり医療機器に特化して、他の分野には一切手を出しませんという決意でもあります」

医療機器しか取り扱わず、加えて世界一の品質以外を目指さないのには、「中小企業」ならではの理由があるそうです。

髙井社長:
「世界一は裏返すとニッチな市場ということになります。医療用縫合針の切れ味を極めている企業なんてほとんどいないですよね。大企業が目指さないニッチな市場を突き詰めるのがマニーなんです」

髙井社長:
「世界一を目指すためには研究開発投資は欠かせません。ここ数年は売上高の7%以上を研究開発費として計上しています。『独創技術を持ち、将来利益を確保する』という経営方針に則り、特許権の保有数は400を超えています」

このようにマニーは「中小企業」ならではの強みを生かして、開発・販売する製品をとことん限定して世界一の品質を目指すことで、ニッチな市場で絶大なシェアを占めることができるんですね。

講演が終わると参加者からは活発な質問が寄せられました。

参加者:
「医療用機器だと注射針等もあると思うのですが、作らないのでしょうか?」

髙井社長:
「注射針は技術的にはやろうと思えばすぐできるのですが、とても市場が大きく、すでに参入している会社が多いんです。そうなると価格競争が激しくなるので、やりません。当社は市場規模が5,000億円以下の医療器具しかやらないのです」

アナリストの栗岡からも、他社との差別化についてのコメントがありました。

栗岡:
「以前私が髙井社長に取材をさせていただいた時には、研究開発にお金を使うことが最も大切だと仰っていました。マニーさんの決算説明資料によると毎期、特許件数が増え続けています。日本の製造業は多くの大企業で研究開発費が平均4~5%しかありません。マニーは今期9.4%。これこそが世界一を目指せるマニーの強みだと思います」

質疑応答終了後に参加者の皆様と記念撮影!

マニーの真髄に触れて

参加者の皆様からは、様々なご感想をいただきました。

「目先の利益を追求するのではなく、世界の人々の幸福を求めて世界一の製品を作っているのは素晴らしいです」
「文章や数値からだけでは伝わりにくい、会社の文化や経営者のお人柄に触れることができました」
「髙井社長から直接貴重なお話を聞けました。帰りにバスが出るときに最後まで手を振ってくださっているのがとても印象的でした。本当にありがとうございました」

実際に目で見て触れることでマニーの素晴らしい理念や、経営者の方の温かいお人柄を目の当たりにすることで、「マニーのファンになった」「実際に投資したい」というお声も多くいただきました。

ご参加いただきました皆様、そして自らお出迎えからご講演・質疑応答にお見送りまでしてくださった髙井社長、髙橋副社長、マニー社員の皆様、どうもありがとうございました!

今後も、ひふみ投信では、定期的に社会科見学を行なっていきます。ぜひ、皆様のご参加もお待ちしております!(社会科見学はひふみ投信のお客様限定のイベントになります)

レオス・キャピタルワークスでは、お金や投資を楽しく学べるような、さまざまなセミナー・イベントを開催しています。

※個別銘柄の売却・購入等の行為の推奨を目的とするものではありません。
※組入れをお約束するものではありません。

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