小ロット&スピード開発で感動の家電を!ひふみの社会科見学・ツインバード工業
ツインバード日本橋ゲートオフィスへ!
人気急上昇中の家電メーカー、ツインバード工業をご存知でしょうか?
1951年に新潟・燕三条のメッキ加工業からスタートし、お客様の声を大切にする家電メーカーとして、みんなの「あったらいいな」を様々な形にしてきています。現在、東証2部に株式上場しています。
今回の「ひふみの社会科見学」は、ツインバード日本橋ゲートオフィス1F にあります「Gate CAFE」へ訪問しました。前半は野水重明社長自ら、「ツインバードのこれから」についてのプレゼン、後半はツインバードの製品・サービスに実際に触れながら、燕三条の「食」も体験していただくという盛りだくさんのイベントです。
(2019年3月13日、東京日本橋・Gate CAFEにて)
「ひふみの社会科見学」とは?
「ひふみの社会科見学」とは、投資信託「ひふみ投信」の口座をお持ちの個人投資家の方が、レオス・キャピタルワークスのメンバーと一緒に、実際に企業へ訪問し、現場の空気や働く人、商品、サービスなどに触れ、経済や投資、企業を身近に感じていただく見学会のことです。
“投資する”ということは単にお金を出して金銭的なリターンを得ることだけではありません。投資の本質とは、企業活動とそこに関わる人々を応援し、経済全体へ貢献していくこと。訪問先の企業で働く方の思いや企業の持つ技術力などに触れながら、投資という行動がどのような循環で社会に貢献していくのか、その一端を体感いただくことが目的です。
ツインバードの時代がやってくる!
この日のナビゲーター、運用部シニア・アナリスト栗岡大介から、最初のご挨拶です。
栗岡:
「実際に燕市の本社及び工場へ伺った時、燕三条の職人の方々が協力して一つの完成品をつくっていることに驚きました。その光景はモノづくりへの愛そのものだと思いました。今日は、製品のその先にあるストーリーを知っていただきたいと思っています」
そして、野水社長にバトンタッチ。
野水 重明さん
ツインバード工業株式会社 代表取締役社長
1965年新潟県生まれ。大学卒業後、同社に入社。大手都銀に出向後、長岡技術科学大学大学院での博士号取得を経て同社勤務に。海外営業部長や専務取締役などを歴任し、2011年6月代表取締役社長に就任、現在に至る。社長就任後、“一緒に、つくる。お客様と。” をブランドプロミスとして掲げ、小ロット・多品種・スピード開発を最大の強みに、どこよりもお客様のお声を大切にするライフスタイル家電メーカーを目指す。
野水社長:
「新潟の燕市、三条市は金属加工のまちとして知られています。ナイフやフォークなど洋食器の9割以上、ダントツのシェアをもっています。わたしたちは祖父の代にメッキの下請けで事業をスタートしました。現在は燕三条地域のものづくりの経営資源を活用しながら、ライフスタイル家電の企画・開発・製造・販売を行なっています。お客様の6-7割は30-50代の女性です。売り上げは131億円、社員300名にまで育ちました。お客様に感動をお届けしたいという一心で、約70年続けてきました」
「燕三条」という言葉が繰り返し出てきます。超大手家電メーカーが国内生産から撤退し、海外生産にシフトする中で、田んぼの真ん中にある燕の工場でのモノづくりを大切にしてきたのだそうです。
野水社長:
「下町ロケットのロケ地に選ばれたのが燕市です。まさに下町ロケットの世界、燕三条地域には約2000から3000の小さい会社さんがあります。それぞれ100-200年つづいていて、素晴らしい技術とノウハウを持っているんです。そのような素晴らしいモノづくりの生態系のなかにツインバードの工場があって、地域のみなさんに支えていただきながら、一緒にこだわり・高品質・メイドインジャパンのモノづくりを続けています」
経営理念にある『感動と快適さを提供する商品の開発』、そして『相互信頼を通じた豊かな関係づくり』は、50年、100年先まで追い求めていきたい、最も大切にしている志だそうです。
また、「ツインバード」という名前にも、深い意味がこめられているそうです。
野水社長:
「ツインバードの名前は製品を使っていただく、ファンとなるお客様と『一対の鳥』となって羽ばたいていきたい、ツインバード製品を使うお客様の幸せがわたしたちの幸せである、という思いを社名に込めたものです」
これからの家電市場に成長性はあるのか、野水社長は「ツインバードの時代がやってくる」と語りました。
野水社長:
「日の丸家電が外国勢とのグローバル競争で劣勢に転じているニュースが多い。ツインバードの強みは社員の20%が企画・開発する開発型企業なのです。戦後の高度成長期とは異なり、家電の普及率は高く経済が成熟しています。生活やライフスタイルが多様になり、ニーズも多様化してくる。マーケットを掘り起こす、市場を改革するような、モノづくりが求められているのです。小ロット、スピード感をもって開発ができる、ツインバードの時代がやってくるのではないかと考えています」
燕三条の技術の粋が凝縮したコーヒーメーカー
全自動コーヒーメーカー(CM-D457B)
こちらは、南千住にある「カフェ・バッハ」という有名店の店主、田口護さんが監修しています。田口さんは自家焙煎の第一人者として有名な方で、田口さんの元で修行したお弟子さんが焙煎世界チャンピオンになったこともあるのだとか。
野水社長:
「田口さんは、“コーヒー界のレジェンド”として知られる人です。当社の企画担当者が田口さんのお店に1年間通い詰めて、正しいコーヒーの作法を教えていただきました。田口さんによると “均一な粒度”、“抽出温度”、“適切な蒸らし時間”がポイント。世界で一番おいしい、自分だけのコーヒーを味わっていただける日本製のコーヒーメーカーができました」
田口さんから教わったコーヒーの作法を忠実に再現するために、ステンレス製の刃と独自設計の形状の着脱式低速臼式のフラットミルなど、燕三条の技術を凝縮しているそうです。低速臼式フラットミルは、低速ということでコーヒーの香りを飛ばす原因となる摩擦熱を発生させにくく、微粉を極力少なくし、コーヒー豆の粒度も均一に挽くことができるようになっているのだとか。ここでツインバードの強みが発揮されているんですね。
続いて、実際にコーヒーを淹れていただきます。
わかりやすい他社のコーヒーメーカーとの一番の違いは、ドリッパーとドリップシャワーの噴出口の間に約2センチのすき間をつくっていること。挽かれた豆が落ち、お湯が注がれて膨らむ豆の様子やドリップの様子、見るだけではなくコーヒーアロマが部屋中に広がるところまで。抽出の際に立ち上る湯気の質感が感じられる特別な2センチのすき間。使う人が五感で楽しめるモノづくりを実感することができました。
他に力を入れているのが、美容家電。
こちらの「防水ヘッドケア機」は、ヘッドセラピストの山本幸恵先生と共同開発して、先生の手の動きを再現した美容器具です。
6本のアタッチメントがあり、4本で揉みほぐしつつ、他2本が引き上げる。ゆっくりとした動きが心地よく、癒されます。顔と頭の筋肉は繋がっているので、揉みほぐすことによって、ここちよい刺激を与え、疲れや緊張をケアします。フェイスラインがすっきりする効果が期待できるそうです。こちらもコーヒーメーカーと同様、カリスマのゴッドハンドを追求し、再現できるのも燕三条の技術があればこそ、なんですね。
野水社長:
「国の方針としても女性が元気よく豊かに暮らせる社会をつくろうと進めています。女性の可処分所得が増えることによって、わたしたちのライフスタイル家電の需要はまだまだ掘り起こせると考えています」
日本で一番お客様と寄り添って、一番お客様の声を大切にする会社
「お客様と一対の鳥」でありたいという志を持つツインバード。ブランドプロミスは「一緒に、つくる。お客様と。」です。日本で一番お客様と寄り添って、一番お客様の声を大切にする会社を目指しているそうです。
野水社長:
「お客様の声をそのまま商品にしても売れません。顕在化したニーズは、すでに商品化されているからです。気付かれない潜在ニーズを、俯瞰して捉えます。そのためにもお客様の声を細かく、真摯に受け止めながら進めていきたい。ホームーページ、Facebook、Instagramなど、お客様と双方向で、タイムリーにコミュニケーションをとることを意識しています。そして、まさにここ、ツインバード日本橋ゲートオフィス内のGate CAFEも付加価値創造の場としてオープンしました」
というわけで、今回も社会科見学後半は、カフェのご飯をいただきながら、歓談タイムでした。野水社長自ら、積極的に参加者と話をされています。
1Fのカフェには一部の製品が設置されているので、製品を手にとって確かめることができます。
また、2Fショールーム(事前予約制)ではカテゴリーごとに様々な製品が並んでいます。
野水社長からの説明でも「総人口は減ってはいるが、とくに大都市圏で一人暮らし、核家族化、単独世帯数に着目すると、若干増えている。そこをターゲットにしている」とありました。
確かに、ショールームに並んでいる製品を見てみても、超大手の家電メーカーのような大きな冷蔵庫や洗濯機はつくっておらず、比較的小さなライフスタイル家電が中心だということがわかります。
衣服のシワを取るためのスチーマー、健康志向を意識したフルーツビネガーメーカーなど。
(こちらは2Fショールームです。事前予約制になっております。)
特に冷蔵庫は、同じクラスで最大の冷凍室を搭載しているのが特徴です。
野水社長:
「ツインバードでは、実は国際宇宙ステーション用の冷蔵庫もつくっています。業務用で培った技術を日本の消費者に届けたい、という想いで開発しています」
実際にこのカフェでは「いいな」と思ったらそのまま購入することができるんです(購入される場合は取り寄せとなります)。 参加者の方もきっと購買意欲がくすぐられたのではないでしょうか。
こうしたライフスタイル家電は、今後、中国の販売会社を中心にアジアマーケットの開拓を行なっていくそうです。
企業を立体的に理解するのが社会科見学
実際に社長からいろいろと話を伺い、製品に触れ、体験することで、企業のことがどんどん立体的に見えてきます。そのことによって、企業が描いている未来のストーリーも格段に理解しやすくなる。実際に参加された方のアンケートでも「期待感が高まった」というコメントを多くいただきました。
今後も、ひふみ投信では、定期的に社会科見学を行なっていきます。ぜひ、みなさまのご参加もお待ちしております!(社会科見学はひふみ投信のお客様限定のイベントになります)
レオス・キャピタルワークスでは、お金や投資を楽しく学べるような、さまざまなセミナー・イベントを開催しています。
※個別銘柄の売却・購入等の行為の推奨を目的とするものではありません。
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