「ひふみワールド」ファンドマネージャー&アナリストが語る!世界株の最前線
こんにちは。「ひふみラボ」編集部です。
わたしたちレオス・キャピタルワークスは、新たに海外株式を投資対象としたアクティブ運用の投資信託「ひふみワールド+(プラス)」の運用を本日12月13日からはじめました!
※販売パートナーの金融機関にて取り扱いする商品です。先行して10月より運用している「ひふみワールド」(直接販売のみで提供)と同じマザーファンドに投資を行ない運用いたします。
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ひふみワールドという投資信託を通じて、皆様にも世界とのつながりを感じていただきたいというのが、ファンドマネージャーとアナリストたちの思いです。
世界株への投資の面白さはどんなところにあるのか?調査するメンバーはどんなところにワクワクしているの?
こちらのnoteでは、ひふみワールド・ひふみワールド+のファンドマネージャーを務める湯浅光裕と、最高投資責任者の藤野英人のQ&A、そして運用部のアナリストが投資の最前線で仕入れてきた、とっておきのネタをご紹介したいと思います。
(9/25に開催されたひふみワールド新規設定記念トークイベントより)
右:最高投資責任者 藤野英人/左:ひふみワールド・ひふみワールド+ ファンドマネージャー 湯浅光裕
世界株調査でも変わらない独自のコミュニケーション
まずは、創業から16年あまり、仲良しコンビとしてファンドを運用してきている藤野と湯浅のトークから。どんなときも未来志向でユーモアを欠かさない、というのが二人の共通点です。
ひふみワールドには「世界にあふれるビックリ!をみつけにいこう」というキャッチコピーがあります。二人には世界の投資調査の現場で「ビックリした」経験を聞きました。
藤野:
最近ではフィリピンの財閥企業のトップに会った時の話です。女性の総帥で70歳くらいでしょうか、確かにものすごい貫禄の方でした。周りではいかにもなお供たちが睨みをきかせていて。それなのに湯浅はいきなり「あなたの少女時代はどんな人でしたか?」と聞いちゃったんですよ(笑)!「あなたたちは、なんてことを聞くんだ!」って、お供の人たちが凍りついて。でも、なんと総帥は若い頃の苦労した話からどんどん話してくれたんです。それで結果的に1時間くらい経ったら、僕たちにお菓子を出してくれた。
湯浅:
それが、僕らには馴染み深い「ヨックモック」だった(笑)。「日本人なら知っていると思うけど、最高のお菓子よ!」って。ということで、フィリピンの財閥トップにヨックモックを振る舞ってもらったことが、ビックリでした。
藤野:
面白いですよね。最後は僕ら3人で記念写真まで撮って。あんなに怖いと言われていた財閥トップだけど、同じ目線で向き合えば、分かり合えるんだなあ、ってあらためて思った。そこに切り込んでいけるのが、うちの「湯浅マジック」です(笑)。このコミュニケーション力を武器に、海外でも新しい投資先をどんどん切り開いていけるだろうな、と。
湯浅:
何はともあれ、まずは経営者の人生を聞きたいんです。なぜこの会社をやっているのか、その思いがどれだけ強いかが、成長のドライバーになることは間違いないですからね。
ある米国の小売企業の経営者と面談した時のことです。ちょうど直近の四半期で会社予想に実績が未達と発表されて、株価がガーンと下がっていたときだったんですね。その経営者も最初は「どうせ君たちも数字のことを責めにきたんだろ?」っていう感じで、かなり不機嫌な態度でした。でも、そこで「いや、僕たちはそんなことを聞きにきたんじゃありません、あなたの人生を聞きにきたんです」と伝えたら、少しずつ表情が和らいできて、心を開いて話してくれて……。
「米国の投資家も短期主義で目先のことを聞いてくる人たちばっかりなんだな」とビックリしたと同時に、僕らのスタイルは世界でも通用するな、と確信した。
藤野:
そういえば、その経営者は、面談の最後には「I’m retail man!」って言ったんでしょう?
湯浅:
そう(笑)。「I love retail !」って。
藤野:
IRの面談で「私は小売男だ!小売が大好きだ!」って強く言わせるの、ちょっとすごいと思うんですよ。そういう人、信じられる気がしませんか。経営者の情熱が成長の源泉だということは、国内も海外も変わらないことだなと思います。
世界の成長企業の現場へ
続いてはシニア・アナリストの八尾尚志からの写真を使った出張報告。藤野と湯浅曰く、レオスは「調査」天国。企業調査が好きで好きでたまらない調査オタクなレオスのアナリストたちは、海外株の調査にも日々飛び回っています。報告の一部をご紹介します。
運用部 シニア・アナリスト 八尾尚志
世界株の調査でも、足で稼ぐのがわたしたちの強みであるというところを知っていただきたい、と話す八尾。こちらはテキサスにあるシェールガスの採掘現場です。
八尾:
テキサスってものすごく広くて、移動だけでクルマで片道5時間かかるんですね。とんでもないスケールで、彼らがどうしてここにお金を突っ込んでいるかを肌で感じました。
そして、こちらはLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン グループ)に出かけた時の写真。ひふみワールドを立ち上げようという話が出たとき、その大きな理由は、「世界には日本にないタイプの成長企業がある」というところでした。その最たるものが「ラグジュアリーブランド」です。LVMHは、日本のブランドと比べ物にならないほど、ブランドコントロールをものすごく厳しくしているそうです。
八尾:
ここで彼らから聞いて面白かったのが、「ブランド」の5つのキーワードでした。「Desire」「Quality」「Perception」「Image」そして最後に「Dream」。夢を持たせる存在であるかということがブランドでは大切なんだということです。ブランドをこのように明確に定義してくれた企業はかつてありませんでした。
こちらは、カンファレンスの様子です。全世界であちこちで開かれていますが、ニューヨークではほぼ毎週、50社100社が集まるような大規模なカンファレンスが行われています。
八尾:
実は、最近僕が重視しているのが「カンファレンス」なんです。日本でもこういうカンファレンスは開催されているんですが、頻度も低いです。カンファレンスでその産業の厚みがわかりますし、ここで得た情報をもとに、さらにリサーチに展開できます。
八尾からは最後に、「米国企業の市場価値の構成要素が有形資産から無形資産に移行している」という話がありました。決算の数字を読むことはもちろんですが、やはり現場に足を運ばなくては始まらないということです。
長期的な成長力ならアジアに期待
前の登壇者が話しすぎたせいで持ち時間が極端に減ってしまったのですが、アナリスト小野頌太郎からは、アジア市場の魅力についてのお話がありました。
世界株の投資信託を運用しようとなったときに、金融市場の安定度、発展度を優先するとどうしてもまずは欧米がメインになってくるのですが、GDPの比率、人口の比率、成長率という面では、アジアは無視できない市場とのこと。小野は長期的な成長力を探るべく、ASEANはじめアジアに足繁く通っています。
小野:
例として、一つだけ企業を紹介します。ニュー・オリエンタル・エデュケーション・アンド・テクノロジー・グループという中国の学習塾の会社です。
中国は教育に対する熱が半端ないんですよ。いろんな統計があるのですが、家計の支出のうち5%を充てている(米国や日本は2%程度)そうです。中国の塾市場は現在10兆円。一方、日本の塾市場はピークでも1兆円と言われています。ようやく成長が始まったばかりの中国の塾市場、これからどうなってしまうのか楽しみにウォッチしたいと思います。
参加者の皆様の感想
最後の質疑応答では、「海外企業の社会科見学企画などもやってほしい」との提案もありました。世界の成長にワクワクするためには、やはり実感が必要です。ひふみラボnoteでもご紹介している「ひふみの社会科見学」ですが、いつか海外でもやってみたいですね。出張中のアナリストからのライブ中継などもやってみたいという話も出ました。
参加者のみなさまからアンケートでいただいた感想の一部をご紹介します。
八尾さんの市場価値の構成要素の話、知らない情報だったので、ひとつ賢くなれた気がしました。小野さんの中国の教育市場の話は具体的にイメージできる情報だったので印象的でした。(30代・女性)
切れ者集団のクールで冷たい感じのセミナーかと想像していました。良い意味で裏切られて、楽しい時間でした。投資で得られるのは、目に見えるリターンのみでない、ということが学べるセミナーだと思いました。(50代・女性)
AIなどでは見つけられない価値をひふみワールドは提供してほしい。これからも日本で知られていない有望な企業、サービスを紹介してください。(50代・男性)
ご参加いただきまして、ありがとうございました!
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※当記事内のコメントは個人の見解であり、個別銘柄の売却・購入等の行為の推奨を目的とするものではありません。また、当社運用ファンドの組入れ等をお約束するものではありません。