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【イベントレポート】『お金を話そう。』発売記念 みんなでお金を話そう!ワークショップ

こんにちは。
レオス・キャピタルワークスの公式note「ひふみラボ」編集部の坂崎です。

この「ひふみラボ」は、皆さんと「これからのお金」「これからの投資」を一緒に考えていく“研究所”にしたいと思っているのですが、まさに先日はそんなテーマにふさわしいイベントが開催されました!

4/22(月)に開催された「藤野英人『お金を話そう。』出版記念 みんなでお金を話そう!ワークショップ」のレポートをお届けします。


構想4年!『お金を話そう。』制作秘話

今回は、幅広い年代の男女、100名近くの方にご参加いただきました。参加者同士で話すワークショップということで、「いつもと違うスタイルで面白そう」と思っていらしてくださった方も多かったようです。

来場時にクジをひいてもらい、ランダムにグループに分かれていただきました。開会後すぐにアイスブレイクとして簡単に自己紹介からスタートしたので、すでに和やかな雰囲気です。

最初に、今回のテーマとなる新刊『お金を話そう。』の制作秘話ということで、弘文堂編集部の加藤聖子さんを交えてのトークです。

『お金を話そう。』は、31のお金に対する「問い」が紹介されており、それについて自分で向き合いながら読んでいってもらうというスタイルの本ですが、このような本をつくろうと思った経緯から、伺っていきました。

加藤さん:
「お金のことについて、家族や友達とも話す機会は少ないなあと思っていて、その話をするきっかけになるような本をつくってみたいと思っていました。企画がスタートしたのは、実はもう4年前になります。キックオフとして今日のようにワークショップを開いて、有志の方にご協力いただいて、率直なお金に対する気持ちを話し合ってもらいました。それを元にベースの問いを組み立てています」

藤野:
「お金の価値観って、当然それぞれの人によって違うわけですが、過去の人生の歩み方で成り立っているんですよね。なので、お金に向き合うということは、ある意味では自分の人生に向き合うことになるんです。ですから、お金について考えることは、本当に自分がやりたいこと、仕事の仕方、家族との関係など、いろんなことに関係してきます」

加藤さん:
「第3章の『お金と仕事』には、お給料の話が出てきます。これは最初のワークショップで参加された社会人2年目の方から『大学時代の友人とお給料の話ができないのはどうしてだろう?』という生の声があったところから来ています。確かに、自分もそうだな、と思ったんです。日本人は働くこととお金が気持ちよく結びついていません。じゃあ、どういう考え方をしたらいいんだろう、と」

藤野:
「働き方改革って、残業抑制に話が行ってしまいがちですが、そもそもの働くことの意味とか誇りとかの議論にはなっていません。働くことの意味を考えることは会社のことを考えることであり、それこそが投資の正しい理解にもつながっていきます。投資がギャンブルと思われてしまうのも、働くことに対するイメージが悪いからなんです。なので、投資家としても『お金と仕事』の章はかなりの思いを入れて書きました」

「もし10億円をもらったらどうしますか?」

いよいよグループでのトークセッションです。

最初のお題は共通で、
「もし10億円をもらったらどうしますか?」

5分くらいで、みなさん付箋に書き出していただきます。思い思いに妄想を繰り広げる時間、各テーブルで盛り上がっていました。

藤野:
「この質問、よくうちの会社の社員にも聞きます。自分のことだけで10億円使おうと思うと、意外と使い切れない金額です。世界一周旅行、家を建てる、会社を辞める……今日もいろいろな答えが出ていましたが、一つ伺いたいのは、『それ10億円がなくても今から始められませんか?』ということです。

いきなり『将来の夢はなんですか?』とか聞いても答えはなかなか出てこないんですけど、『10億円もらったら?』と考えると、意外とポジティブに自分の本心に出会えます。そして、それは意外にお金が制約になっていることではなかったりします。お金以外の理由が思い当たることもある。とても奥の深い問いです」

答えのない質問に向き合う時間

そのあとは、カードを使ったグループトークのコーナー。

本に書かれている31の質問を、1枚ずつカードにして、1セットずつ各テーブルにお配りしています。それをシャッフルして、1枚ずつめくって出てきたお題でトークをしていただくというスタイルです。

「あなたは運が良いと思いますか?」
「あなたは『お金持ち』と聞くと、どんな人をイメージしますか?」
「あなたは将来、年金にどの程度期待していますか?」
「ブラック企業はどうしてあるんでしょうか?」

答えのない質問ばかりですが、お題に沿ってそれぞれのグループで話が盛り上がっているようです!

15分ほどのグループトークを踏まえて、藤野への質問コーナーに続きます。

「藤野さんの20代の頃のお金の使い方は?」「藤野さんは運がいいですか?」など。みなさんがひとしきりお金のことを「自分ごと」で話していたからこそ、藤野の答えへの関心も一層高まっていたようでした。

ちなみに藤野が「みなさんは運がいいと思いますか?」と会場に聞いてみたところ、ほとんどの方が手を挙げていたのは面白かったです(笑)。ポジティブな方々が集まっていた会なのだな、と思います。

そして、最後の質問は、
「実家の親に老後のマネープランを相談するのにどうしたらいいですか?」
でした。

藤野:
「親御さんがご健在の方は、日頃からコミュニケーションをとっていらっしゃるでしょうか。私自身もそうなのですが、意外と親のことって知らないことばかりです。老後のマネープランの話を持ちかける前に、ぜひ親御さんともっと雑談をしたほうがいいと思います。最近興味があることでも、好きなお店でもいいので、聞いてみてください。今日の会のように、『話す』ことでお互いに理解できて、気づけることはたくさんあります」


お金と明るく向き合えるいい機会に

この企画を進めるにあたって、「初めて会った人同士で、しかもお金の話をするのってどのくらい盛り上がるのだろう?」と少しドキドキしていました。

でも蓋を開けてみたら、終始ワイワイ楽しい雰囲気!テーブルによっては、本当にバラバラの性別、年齢という組み合わせでしたが、それがまた新しい気づきにもつながったようです。

アンケートでいただいた感想の一部をご紹介します。

「リタイアされている方との話し合いは多様な価値観を得られる機会でとても有意義でした」(20代・男性)

「親しい人とお金の話をしにくいのに、初めて会う人とお金の話をするというワークショップ形式そのものが面白かったです」(40代・女性)

「グループで話し合うことで自分では考えつかなかった視点が得られて、自分の考えが立体的になった感じでした。カードで質問について考えるのも進めやすかった」(30代・女性)

「お金と明るく向き合えるいい機会になったと感じています」(50代・男性)

「バブルを知っている世代と知らない世代のお金に対する考え方の違いを強く感じた。今後も色々なテーマでのグループトークの開催を希望します」(60代・男性)

嬉しいコメントをたくさんいただきました!
ありがとうございました。

引き続きいろいろな企画をしていきたいと思います。今後もご期待ください!

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