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高校生起業家たちがリアビズで賞以上に得たもの

こんにちは。ひふみラボ編集部です。

レオス・キャピタルワークスが協賛した高校生模擬起業グランプリ「リアビズ」が半年間の大会を終え、3月7日に表彰式が行なわれました!

こちらのひふみラボnoteでも3回にわたり高校生たちの熱き想いをお伝えしてきました。

記事はこちら↓

オンラインで行なわれた表彰式では、銅賞・銀賞・金賞そしてグランプリが発表され、参加チームそれぞれが大会を通して直面した困難や、衝突、そしてリアビズで学んだことを振り返りました。

高校生たちが賞以上に得たものは何だったのか。
大会を振り返りながら、お伝えしていきます。


次々にぶつかる壁

リアビズでは、事業計画書の審査を通過した会社が、提供される30万円を元手にネットショップを立ち上げ、商品を販売します。

予選突破した「会社」たち
前編↓

後編↓

予算組み、仕入れ先との交渉、人事法務、マーケティング、決算書作成まで全て自分たちで行なうのですが、全て予定通りとはいかなかったようです。

各会社の社会人メンターをつとめたレオスのメンバーは、定期的なミーティングでその状況を目の当たりにしてきました。

「商品の仕入れ先に当初予定していたご協力をしてもらえないことになってしまいました」

「商品の送料を考慮してなかったので価格を再設定します」

「広告に想定よりお金がかかるようで、マーケティングを考え直しです…」

など、準備期間に次から次へと現れる課題に頭を悩ませていました。
また、時には意見のくいちがいで仲間と対立することもあり、間に入って仲裁したこともありました。

しかし、ミーティングを重ねるごとに、

「より多く仕入れてリスクをとるべきか、仕入れ数は予定通りにすべきかどう思いますか?」

「SNSで商品を拡散していきたいのですが、Twitter、Instagram、Facebook、どのSNSがいいでしょうか。それぞれのSNSの特性とどんな風に拡散するのが効果的だと思いますか」

など、私たちへの質問も鋭いものへ変わっていきます。

高校生たちの熱意に応えたいと、私たちもメンター同士で質問を共有し、それぞれがもつスキルで最大限お手伝いできることを探っていきました。

それぞれの会社は多くの壁にぶつかりながらも、宣伝期間がはじまると、SNSでのマーケティング活動だけでなく、地域TV局や新聞社に取材を申し込んだり、オリジナルブランドの衣類を販売した会社はファッションショーを開催するなど、工夫をこらしたマーケティングを展開していきます。結果、どの会社も多くのお客様に商品を届けることができました。

大会の販売期間は約2週間だったのですが、お客様からのご要望で販売を延長する会社もありました。

そして、グランプリを受賞したのは昭和薬科大学附属高等学校のAbouquet(アブーケ)です。

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Abouquet(アブーケ)は、伝統的な琉球の工芸品「房指輪」をブレスレットにして販売しました。販売開始から飛ぶように売れ、わずか3日で完売するほどの人気を集めました。

気になるその商品はこちらです。

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琉球王朝時代から沖縄に伝わる金細工の房指輪をブレスレットにアレンジした『ななちかふぅ』です。『ななちかふぅ』とは沖縄の方言で七つの幸福という意味で、元になっている房指輪が飾り一つ一つに幸福への願いが込められていることからこの名前を付けたそうです。

Abouquet(アブーケ)のメンターを務めた、マーケティング部の赤池は、こう振り返ります。

Abouquet(アブーケ)は初回ミーティングの時から、商品に込めた想いやストーリーがはっきり決まっていました。
届けたい層が自分たちよりも10~20歳年齢が上のため、アクセサリーにいくらお金を使うのかが想像できず、価格設定に悩んでいました。そこで、アンケート調査を実施しマーケティングにも生かしたり、SNSでも積極的に発信をしていました。アンケート結果では利用するSNSに「Facebook」という回答も多かったのですが、自分たちがFacebookを使ったことがないため、どんな投稿をしたらいいのかわからない、ということがあり、個人的に衝撃を受けた記憶もあります(笑)
準備期間中、「商品が完売できなかったらどうしよう」という不安もあって、当初の想いや決めたコンセプトから離れそうになると、必ず原点に立ち返っていたのも印象的でした。ミーティングはいつも熱心に質問していましたし、私や学生メンターのアドバイスや意見を素直に吸収して、自分たちなりに落とし込んでいく、そういった積み重ねがグランプリにつながったんだと思います。実際は大変で苦しいこともあったと思いますが、全員が明るく、楽しそうに取り組んでいました。

「届ける側」の喜びを実感

表彰式では、すべてのチームが感想を述べました。
その中で共通したのは「商品を届ける側」になる楽しさやお客様への感謝でした。

「お客様を軸にすること」が基本であるという事を学びました。今まであらゆることについて消費者、受け取る側だった私が、「与える側」の目線にたって考えることが出来るようになりました。(福岡雙葉高等学校 nine.5)

実際に商品が売れて、お客様から「素敵な商品ですね」とか、お褒めの言葉をいただいた時の喜びは、苦労した分本当に格別でした。(昭和薬科大学附属高等学校 Abouquet)

県外からも多くの購入してくれる人がいて、自分たちの活動が多くの人に伝わってるということが実感できてうれしかったです。(沖縄県立那覇商業高等学校 Anela)

今回の大会は参加者にとって、ゼロから考えたアイディアや想いを、自分たちのことを知らない人に伝え、共感してもらい、喜んでもらう、というはじめての体験でした。

自分たちが考えた商品で喜んでもらえた時に感じたわくわく感は、参加者全員の心に深く刻まれたようです。

メンターを務めたレオスのメンバーも、今回出場したチームの商品そのものの面白さや、SNS発信力、そして一生懸命な姿や楽しそうに働く姿に刺激を受けた様子でした。

世界を変えるアイディアはここから

表彰式の最後に、レオスの代表取締役副社長の湯浅が、参加した皆さんに向けて労いのメッセージをお伝えしました。

湯浅:
皆さんがプランをして、モノを作って、販売して、お客様に喜んでもらった。
これが世の中です。世界を見渡すと、皆形は違うし、言葉も違うし、大きさも違うし、通貨も違うかもしれない。でも、経済活動としてやっていることは皆さんが体験したことと同じです。

そして皆さんは、リアビズに取り組んで「大変だな」と多くの場面で実感したと思います。
一方で、「世の中はあたたかいな」「人は優しいな」と感じたと思います。
世の中は意外と懐が深いです。今回、そんなことを学んでいただけたと思います。

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そして湯浅は、今回の経験を、世界で活かしてほしいと熱を込めました。

湯浅:
今皆さんが使っているFacebookやGoogle、Amazonといった会社は、たった20数年前に出てきた会社です。
そういった会社はこれからどんどん出てくると思います。
世界には77億の人がいます。ぜひ、今回経験したことを糧にして世界を見渡してみてください。世界中の人たちが必要としているサービスや製品は、それは皆さんがすでに「こういうのがあったらいいな」と考えているものかもしれません。
それを今回のように作って、売ってみてください。最初は小さな商売でも、それが大きな大きな会社になるかもしれません。

その時に、僕が投資家としてまたお会いする機会があると思います。その時に「あの時のレオスの湯浅です」皆さんも「あの時の私たちですよ」と挨拶ができると思います。
そしてその時の言葉が、「Hello」かもしれないし「你好」と言っているかもしれないし、他の言葉かもしれません。

それだけ世界は広くて深くて面白いので、ぜひ今回の経験を生かして世界を見に行って、皆さんの人生をゆたかにする経験をどんどんしていってください。
それが世界をゆたかにすることにも繋がります。

ビジネスって楽しい!

今回が初めてとなる大会でしたが、参加した高校生たちはビジネスの難しさに直面しました。一方で、自分たちが好きなことから形にしていく楽しさも体感できたのではないでしょうか。

「仕事が楽しくない」と感じている大人も多いという調査もありますが、リアビズに参加した高校生たちはみな前向きな感想を口にしていました。
リアビズで感じたビジネスの楽しさや面白さをこれからも忘れずに挑戦を続ける高校生を、ひふみも応援していきたいと思います!

最後に、半年以上もの長きにわたるこの大会を走り抜けた、参加者の皆様、本当にお疲れさまでした!
これからのご活躍を心から期待しています!

リアビズ大会結果はこちら↓

※当記事のコメントは、個人の見解であり、市場動向や個別銘柄の将来の結果をお約束するものではありません。ならびに、当社運用ファンドへの組み入れ等をお約束するものではなく、また、金融商品等の売却・購入等の行為の推奨を目的とするものではありません。