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農業と健康をつなぐ業務用の八百屋 ひふみの社会科見学・デリカフーズホールディングス

新鮮な野菜とカット野菜を日本で唯一、全国展開でお届けする

デリカフーズは主に野菜の卸売りをしている会社、いわば“業務用の八百屋さん”です。産地から野菜を仕入れ、ファミレスなどの外食、お弁当やコンビニエンスなど中食のお店に新鮮なカット野菜、ホール野菜を日本全国・365日提供しています。デリカフーズの名前を聞いたことがないという方も、実はどこかでお世話になっているかもしれないというほど、全国各地の飲食店でデリカフーズの野菜が使われています。


人生100年時代において、健康的な食生活を送るために野菜の大切さは日に日に高まっています。デリカフーズでは野菜の鮮度を保ったまま運ぶ技術力を持っているだけでなく、契約農家と協力しながら、野菜のうまみ成分、健康に良い成分などを日々研究しながら、全国の飲食店・消費者に野菜を届けています。

今回の「ひふみの社会科見学」では、デリカフーズの東京事業所本社、カット野菜工場、物流センターがある東京都足立区を訪問します。

普段見ることができない工場内の様子を見学して、カット野菜、真空加熱野菜が加工されて出荷されるまでの過程をご説明いただきました。

(2019年10月24日/東京都足立区 デリカフーズホールディングス株式会社/レポーター:マーケティング・広報部 桜井靖子)

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「ひふみの社会科見学」とは?

「ひふみの社会科見学」とは、投資信託「ひふみ投信」の残高をお持ちの個人投資家の方が、レオス・キャピタルワークスのメンバーと一緒に、実際に企業へ訪問し、現場の空気や働く人、商品、サービスなどに触れ、経済や投資、企業を身近に感じていただく見学会のことです。

“投資する”ということは単にお金を出して金銭的なリターンを得ることだけではありません。投資の本質とは、企業活動とそこに関わる人々を応援し、経済全体へ貢献していくこと。訪問先の企業で働く方の思いや企業の持つ技術力などに触れながら、投資という行動がどのような循環で社会に貢献していくのか、その一端を体感いただくことが目的です。

業務用の八百屋であり、研究開発も行なう農と健康をつなぐ創造企業

つくばエクスプレスの六町駅から、デリカフーズ東京事業所へ。当日は少し風が強い日ではありましたが、ご出席予定の全員の方にお越しいただきました。

会場となる3階の会議室へ行く途中、執務室の前を通ったのですが、皆様、お仕事の手を止めてご挨拶くださりました。さっそく、オープンで温かな社風を感じられる瞬間です。

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今回、社会科見学に同行したのがレオス運用部のシニア・アナリスト、栗岡大介です。冒頭、栗岡から皆様へご挨拶と社会科見学の概要をご説明させていただきました。

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栗岡:
「昨今、人手不足が叫ばれていますが、外食産業では特に深刻な問題です。デリカフーズさんはその人手不足の一助となるカット野菜を提供しています。栄養価の高い新鮮な野菜を提供することによって、皆さんの健康に寄与されている会社さんです」

続いて、デリカフーズホールディングス株式会社の取締役 田井中俊行様より企業紹介がありました。

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田井中様:
「デリカフーズグループは業務用の八百屋として、新鮮な野菜を外食・中食産業のお店にお届けしています。同時に野菜の旬や数値などから野菜がなぜ健康に良いのか、効能の研究開発も行なっております。

デリカフーズの業務内容は主に、仕入れ・加工・物流の3つの流れとなります。まず厳選された契約農家さんから野菜を安定供給いただき、デリカフーズの工場でカットや真空加熱加工しまして、必要な時に必要な分だけ安定価格・新鮮な状態でファミリーレストランなどの外食、お弁当屋さんやコンビニなどの中食産業のお店にチルド配送でお届けしております。野菜は生きていますし、鮮度が重要なので、われわれも在庫は持ちません」

国内16の拠点から日本全国2万店舗のお客様へ

デリカフーズグループは現在、日本全国に工場・事業所など直営拠点が16箇所あります。一部の拠点はFSセンターと呼ばれています。FSセンターとは飲食業を支えるワンストップセンターで、新鮮(Fresh)な野菜をより早く(Speedy)にお届けするという由来だそうです。

各拠点からお届けしているのは毎日2万店舗で、内訳は、ファミリーレストランやファーストフード、居酒屋などの外食のお店が約8割、お弁当やお惣菜屋などの中食のお店が2割弱です。スーパーで販売されているカット野菜の取り扱いはしていないそうです。お届けする先は例えば、サイゼリア、びっくりドンキー、デニーズ、Soup Stock Tokyo、オリジン弁当、コストコなどだそうで、わたしたちの日常に身近なお店に提供されているのがわかります。

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取扱商品はホール野菜、業務用のカット野菜のほか、根菜類など加熱をして味付けをせずにパックにした真空加熱野菜などがあります。特に、真空加熱野菜の取り扱いは2016年から始まり、約3年で約3倍の伸びで、現在は3億円を超える売り上げになっています。

デリカフーズグループでは、野菜を全国にお届けするだけではなく、野菜についての情報提供も行なっているのが特徴です。グループ子会社には、食品の分析事業を行なう株式会社メディカル成果物研究所、抗酸化研究を行うデザイナーフーズ株式会社もあります。

「野菜は健康に良い」と漠然と言われてきていますが、実際にどのように良いのかを研究されており、例えば野菜の旬の数値を計測・分析して、メニュー開発につなげたりもしています。また大学と共同研究をして、野菜の抗酸化研究と野菜の効能も研究されているとのこと。そこから得られる情報を基に、食ビジネスにおける野菜の新しい魅力を伝えて、農業や食のあり方を提案することも、デリカフーズグループの事業の一環なんですね。

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からだに優しい電解水での殺菌

会社についての説明が終わると、2班に分かれて、出荷ライン・カット工場の見学へ。工場内は生鮮食料品を取り扱うため5℃に保たれており、ヘアキャップ、シューズキャップと共にダウンジャケットを着用します。

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カット工場内は製造部の矢島様にご案内いただきました。

工場の部屋は3つに分かれています。①下処理をする部屋、②切って洗って脱水する部屋、③計量・パッキングする部屋です。最後の計量・パッキングの部屋は圧倒的に機械化・自動化されています。

最初に、レタスのカット工程を見学します。

まず外側の皮となる葉と、芯を取り除きます。水槽で砂や泥、小さな虫も水流の力で洗い落とします。機械での工程の後に、最後に人の目でも確認をしています。機械と目視でここまで洗浄の確認をしているのは、デリカフーズならではとのこと。

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カットされたレタスはベルトコンベアーで隣の部屋に運ばれて次の洗浄の工程に行きます。
洗浄工程には5つの水槽があり、洗浄だけではなく、野菜の冷却・殺菌もします。

矢島様:
「野菜の殺菌は通常は次亜塩素酸ナトリウムが使われていますが、当社では体に優しい弱酸性の電解水を使っており、塩素濃度が次亜塩素酸ナトリウムの10分の1なので、赤ちゃんにも安心して口にしていただけます。電解水ですので塩素臭は少なく、野菜そのものの新鮮な味を感じていただくことができます」

続いて、1階の出荷センターの見学へ。

出荷センターは完全5℃管理、オートメーションピッキング設備が完備されています。オートメーションピッキングラインでは、50店舗を同時にピッキング、1時間に最大3000ピースを仕分け可能とのことです。

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天災リスクへの対策も

工場での見学を終えて会議室に戻り、お楽しみの試食と質疑の時間へと移ります。

今回、試食用にご用意いただいたのは、カット野菜のサラダ、けんちん汁と、実際にファミレスで提供されているデザート、りんごのコンポートです。

サラダは今、まさに工場で洗浄したばかりのお野菜 です。けんちん汁に入っている根菜は、去年の冬にうどんチェーン店で人気だったとのこと。一番新鮮な状態での試食、野菜の甘みを感じながらいただきました。

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試食後は質疑応答の時間。当日は、台風19号の翌週ということもあり、天災への対策についての質問が多く寄せられました。

「野菜は生ものですから、台風の場合、収穫が困難になると思うのですが、そのような場合の仕入れはどのように対応されているのでしょうか?」

田井中様:
「今回の台風以外にも異常気象の影響などで、野菜は出来高に応じて価格が大きく変動します。大型貯蔵庫で長期保存を可能にしたり、災害地域以外からの仕入れを多く確保したり、私たちのネットワークをフル活用して価格を変動させずに確保するようにしています、これも40年にわたる契約農家さんとの信頼関係によるところが大きいのだと思います。」

強く感じた「野菜への愛」

参加者の皆様からは様々なご感想をいただきました。

「役員の方が楽しそうに工場の説明をしながらまわってくれたのが印象的でした。試食のりんごはとても美味しかったです」

「からだに優しい、電解水で消毒していることに感激しました」

「カット野菜のでき方、デリカフーズホールディングスという会社の営業方針が良くわかり、感動しました」

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契約農家さんは日本全国に約300戸、商品を卸しているお客様は約500社、年間の野菜取り扱いは130,000トン、約234億円。その日本全国に渡るネットワークや取扱量の規模感と、商品である繊細なキャベツの千切りの対比が印象的でした。ご参加された皆様と同じく、田井中様の「野菜は生きている」という言葉を通じて、デリカフーズの皆様の野菜への愛を強く感じました。

デリカフーズの皆様、そしてお越しいただきました皆様、ありがとうございました!

今後も、ひふみ投信では、定期的に社会科見学を行なっていきます。ぜひ、皆様のご参加もお待ちしております!
(社会科見学はひふみ投信のお客様限定のイベントになります)

レオス・キャピタルワークスでは、お金や投資を楽しく学べるような、さまざまなセミナー・イベントを開催しています。

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