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もらい泣きのグランプリ発表!日本の「起業」文化の芽吹きを実感【リアビズ第3回大会】

こんにちは、ひふみラボ編集部です。

やわらかな春風に心華やぐ季節となりました。この時期になると今年はどこで花見をしようか考えている方もいるのではないでしょうか。

さて、2022年5月のエントリーから始まった高校生模擬起業グランプリ「第3回リアビズ」は、2023年2月に開催された成果発表会をもって終了しました。
「リアビズ」とは、全国の高校生が「リアルなビジネス体験」をテーマに、高校生が実際に資金を使い、商品の仕入れ、製作や経理などネットショップの運営を体験するプログラムです。レオスはリアビズに協賛しており、社員が社会人メンターとしてチームに参加しています。

リアビズについての詳細や今回のファイナリスト11チームの紹介はこちら

新型コロナ感染症の影響もあり、成果発表会は例年オンラインで開催されていましたが、今年は第3回目の大会にして初めてのリアル開催となりました。成果発表会の前日には高校生同士の交流会も兼ねた前夜祭が渋谷で開催されました。

今回の記事では前夜祭・成果発表会の様子やグランプリに輝いたチームのインタビューをご紹介していきます。


前夜祭に全チーム集結


会場は渋谷駅から10分ほど歩いたところにあり、高級ホテルのレストランを連想させる豪華な内装をしていて素敵な雰囲気に包まれていました。高校生は全チーム合わせて80人程度参加しており、制服姿の学生でいっぱいとなった会場を見ていると修学旅行を思い出します。

実際、今回の成果発表会には遠路遥々、地方から東京にやってきたチームも多く、エントリーから約1年間の大会を終えた高校生たちは翌日の成果発表会本番を前に楽しげな様子でした。

前夜祭の主な目的はリアビズに参加した高校生同士の交流です。他チームの高校生と同じテーブルで食事をしながら、約1年間の活動を振り返る時間となりました。チームが違っても一生懸命ビジネスに向き合ってきた戦友ですから、積もる話が尽きなかったのでしょう。

また、会の中でレオスの仲木が「可能性は無限大」というテーマで講演をしました。経営者としての経験も豊富な仲木が、自身の体験を踏まえてビジネスの面白さや、高校生たちが担うこれからの未来は明るいという話を高校生と対話をしながら熱く語りました。

講演の中で高校生の関心を最も集めた話は「モノの価格設定」に関する話です。
表面的な価格よりも本質的な価値が大切です。どんな価値をお客様に提供するのかを一生懸命考えることがビジネスにおいてはとても重要。安いからモノが売れる、というわけではないんです。だから、安易に安い値段を設定してはいけません」という内容の話をしました。

価格設定は「リアビズ」において高校生がぶつかる難題の1つです。講演を聞いた高校生の中には「たくさん売りたいから値段を下げたけど、勘違いしていました。価値をわかっていただくためにも、値段設定をもう少し検討したらよかったです」と、自身のリアビズでの経験を踏まえて学びを得た声を聞くことができました。

いよいよ成果発表会!

成果発表会当日は天候に恵まれ、高校生達の晴れ姿を応援するかのように雲一つない快晴となりました。
会場は歴史的建造物「築地本願寺」の近くにあるホールです。インド等アジアの古代仏教建築を模した外観をしていますが、モダンな建造物で溢れる都内の風景に溶け込んでいます。

会場へ入ると、前夜祭とはうって変わって緊張感のある空気が流れていました。
部活動や試験、学校行事などがある中、チームメンバーと放課後に集まって知恵を絞り、商品の企画や仕入れ、販売、経理、プレゼンの準備など、約1年ものあいだ本気でリアビズに取り組んだ末に迎えた成果発表会の日です。そんなリアビズ最後の日を迎えるにあたって、高校生の表情には緊張感と同時に、どこか切なさも浮かんでいるように感じました。

成果発表会は各チーム5分間の時間が与えられ、審査員に向けて「自分たちがグランプリにふさわしい理由」をプレゼンする時間です。
これまでのリアビズでは決算書の内容をベースにグランプリが選出されていましたが、今年からプレゼン内容も評価対象になりました。プレゼンの内容・構成は各チームの裁量で決定できることもあり、高校生にとっては審査員に成果をアピールする最後にして最大のチャンスです。

どのチームも工夫を凝らしてユニークかつクオリティの高い、大人顔負けの資料とプレゼンに驚きました。
そして何より、審査員や社会人メンター、リアビズ運営事務局、そして他チームの高校生など、100人以上の観衆を前にして緊張しながらも、1年間の集大成として堂々としたプレゼンを披露する高校生たちの姿に胸打たれました。

全チームのプレゼン終了後、いよいよグランプリ発表の時間です。

会場が緊張に包まれるなか、司会者からグランプリの発表が…。

「シュシュの皆さん、おめでとうございます!」

その瞬間、会場から歓声が沸き拍手が鳴り響きました。

「シュシュ」はハート形ドリップパックコーヒーを企画・販売したチームです。
大切な人に感謝の気持ちを伝えたくても伝えられない思春期の学生の想いから生まれました。

この商品を売ろうと思ったきっかけは、私達の身の回りには反抗期で父親と素直に会話できず、感謝しているはずが悪口を言ってしまい後悔している友人が多く、何か物を通じてその感謝の気持ちを伝えることができるのではないかと考えたことです。

リアビズ公式HPより引用

グランプリに輝いたシュシュの皆さん見ると目に涙を浮かべており、1年間の自分たちの努力とその結果を噛みしめているようでした。

審査員の方々にシュシュを選定された理由をお伺いすると、
「売上・利益を出しており、かつ決算書とプレゼンのクオリティが高い」ことが評価されたとのことです。審査員満場一致でシュシュが選定され、これはリアビズ史上初の出来事だったと審査員長を務めている当社代表取締役会長兼社長の藤野から聞きました。

藤野によると、リアビズに出場するチームのレベルは回を重ねるにつれてどんどん上がっているとのこと。それだけではなく、ビジネスに関わる「若者」のレベルが日本全体で上がっているようです。

最近では優秀な若手起業家も増えており、日本でも少しずつではありますが「起業」という選択肢が浸透しつつあるのかもしれません。

さて、話を少し戻してグランプリ発表の瞬間のこと。
シュシュの名前が呼ばれた瞬間、私は思わず「やったー!」と叫んでいました。
実は、私が社会人メンターを務めたチームこそシュシュだったのです。

グランプリに喜ぶシュシュの皆さんの姿をみて、私ももらい泣きしました。元々涙腺が弱い方ではありますが「感動」の涙は本当に久しぶりでした。嬉しい反面、「明日から高校生の成長を見守ることができなくなる」と思うと寂しい気持ちにもなりました。

後編では、グランプリに輝いたシュシュの皆さんへのインタビューや、私を含む当社の社会人メンターたちのコメントをご紹介します。


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