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【高校生×起業】将来の選択肢が広がるリアルなビジネス体験 「もっとこうなればいいのにな」が起業のチャンス!

こんにちは、ひふみラボ編集部 池田です。

スタートアップが注目されるようになって就業先としてもそれほど珍しくなくなってきましたが、自分で起業するとなるとまだまだハードルが高い…そんな気がするのは私だけでしょうか。
学校を卒業し、企業に勤め仕事をする。このような人生を送ることが当たり前になっているから、起業って難しそうだと感じるのかもしれません。今の仕事に不満があるわけじゃないけれど、「自分の好きな事ができているか」とか「この仕事は本当に誰かのためになっているんだろうか」と考えたときに、目標に向かって突き進んでいる起業家が自分とは遠い世界にいるような気持ちになることはないでしょうか。

なんとなくハードルが高そうに見えてしまう「起業」ですが、高校生が模擬的に起業にチャレンジできるプログラム「リアビズ」が今年も開催中です!
起業を成功させるために全力で取り組んでいる高校生の姿を紹介します。


30万円の資金で起業する「リアビズ」とは?

誰かの為になる商品を届けたい!ビジネスの力で社会問題を解決したい!
そんな想いを胸に、高校生が自らの力で商品を企画・開発し、販売、決算までを行なうリアルなビジネス体験をするのが「リアビズ」です。

リアビズは2024年で5回目の開催となります。今年は全国の高校生が考えた起業アイデアの応募が昨年の3倍、約90件となりました。
過去に一次審査を通過した学校のチームや、逆に惜しくも通過できなかったチームだけではなく、SNSなどを通じて今年初めてリアビズを知り、挑戦に名乗りをあげたチームもありこれまで以上にユニークなアイデアがたくさん集まりました!

今回、一次審査を通過した6チームは実際にそれぞれ30万円の出資を受け、商品を制作する「開発準備」を約3か月間で取り組みます。その後、開発した商品を、実際に対面・ネットショップでの1か月の「販売期間」を経て、12月に行なわれる成果発表会および最終審査に臨みます。

自分たちが開発したいと考える商品にかける想いを具体的に言葉にしたり、予算を立てて仕入れ先にアポイントメントを取ったり、どの工程も実際のビジネスパーソンと同様に高校生自らが進めていきます。
パッケージのデザインや会社のロゴなども作成します。対面販売用とオンライン販売用でデザインを変更するなど、チームごとに特色が出るように工夫を凝らしています。

普段の学校のテストや文化祭などの行事もこなしながら、時間を見つけ全力でリアビズの活動に向き合っている高校生の姿には、毎回心を打たれます。

過去大会のレポート

レオスが高校生を応援する理由

レオスがリアビズに協賛することは「投資」そのものだと、私たちは考えています。日本の未来をを支えていく若者に長期的な目線で投資をすることで、私たちの経営理念である「資本市場を通じて社会に貢献」できると考え、2020年開催の第1回リアビズから協賛を継続し、当社代表の藤野も審査委員長として参加しています。

社会人メンターとしての関わり

私たちはリアビズの協賛企業として資金を提供するだけでなく、「社会人メンター」として高校生の起業を支えています。金融や経済を学ぶことの大切さ、社会との関わり方などを当社のメンバーから直接伝えたいと考えているからです。

社会人メンターは高校生と毎月3回程度ミーティングを行ない、自分の仕事経験から「もっとこんな工夫があると良いのでは」などアドバイスをしています。また、チャットや通話でも常にサポートができる体制をとっています。

レオスの社会人メンターが心がけているのは、「パートナーのような存在で高校生をサポートする」ことです。固い雰囲気にならないよう、各自のキャラクター・知識を活かしながら、敬意を持って高校生をサポートしています。
一部のメンバーは担当する高校の文化祭に参加し、模擬起業の宣伝を一緒に行なったりしました!
社内ミーティングではメンバー全員が「自分の担当するチームをグランプリに輝かせる!」と意気込み、メンターでありながらチームの一員として参加をしています。

優勝に向けて意気込む第5回社会人メンターたち

過去の大会で社会人メンターを経験したメンバーは「来年も参加したいです!」と手を上げるくらいで、社会人になった私たちにとっても学びのある大会です。
実際に半年間も一緒に活動を行なうのでリレーションも深くなります。リアビズが終了した後もレオスの別のプログラム「ひふみ金融経済教育ラボ」を通じて、経済やお金についてお伝えすることもあるんです。

第5回リアビズ 一次審査通過企業紹介!

今年は応募数が多く、起業アイデアを見ているだけでワクワクするモノやサービスがたくさんありました。テーマを見ると身近な生活や地域に着目したものが多いのがわかります。「こうだったらいいのにな」「これってどうにか改善できないのかな」と何気ない疑問を持つことから、商品作りがスタートしているような気がします。起業のハードルが高そうというのは、もしかするとただの思い込みなのかもしれません。私の身の回りにも起業のヒントがあるかもしれない…そう思わせてくれるほど、どのチームの企画も素晴らしかったです!
今年は開発ハードルが高いとされている「食品」を作るチームが2つも一次審査を通過し、年々クオリティの向上を感じます。また、自分たちの得意科目である「英語」や「科学」を商品として開発したチームもありました。高校生だからこそ生まれたアイデアの商品であり、ぜひ注目してみてほしいです。

一次審査を通過した6チームの商品は、オンラインでの販売を10月8日~11月7日の期間で予定しています!各企業のBASE・公式SNSをご覧いただき、気に入った商品があったらぜひ買ってみてくださいね。

▼立命館守山高校 琵琶粉 琵琶湖の魚を使った佃煮味ふりかけ

【商品開発の動機】
私たちの商品である「琵琶湖の美味しい粉」は、創業70年を超える老舗店・伊吹食品さんの佃煮を大胆に使い、滋賀県の魅力を詰め込んだサスティナブルなふりかけです。ふりかけのベースは、発売時期の秋が旬である琵琶湖産の小アユとワカサギの佃煮を乾燥させ砕き粉末状にしたものです。この佃煮は本来、頭がとれてしまったり、お腹が裂けてしまったりして商品化することができない魚を利用しています。また、伊吹さんの名物である実山椒を入れることで味にアクセントがついています。子供から大人までご飯が進む佃煮味ふりかけとなっています

Instagramhttps://www.instagram.com/reabiz_biwakona?igsh=Ymxna3B3cmtrbWd2&utm_source=qr

▼東京都立国立高等学校 カマエ 国立市の桜並木の四季を味わう入浴剤

【商品開発の動機】
私たちが日々暮らす東京都国立市は桜並木が自慢の市です。その全長は約2キロメートル、桜の本数はなんと400本を超えるとても立派なものであり、この大規模な桜並木は「くにたち桜守」というボランティア組織によってメンテナンスされています。
しかし現在このボランティア活動に参加しているのは、大谷和彦さんというご年配の方一人のみ。実際に大谷さんとお会いし活動の現状について聞いたところ、「行政からの協力もないため、多額の苗木代やメンテナンス費は自費出費をするしかない」「この活動も世代交代の時であるのに、広報活動が活発に出来ず、継承する人がいなくて困っている」などと様々な課題をおっしゃっていました。私たちも実際に桜守の活動を行なってみると一本の木でも手入れするのには大きな手間がかかると痛感し、大谷さんの力になりたいと考えました。
大谷さんからは桜守の課題に加えて「広報活動を活発にしてもっと桜の魅力をたくさんの人に伝えてほしい」という思いを聞きました。一般の方の生活用品に対するニーズに沿わせ、かつ国立市の桜を用いた商品を実現するために、今回私たちは「桜並木をイメージした入浴剤」の商品開発に至りました。

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▼名古屋国際高等学校 フラッシュ英語 フラッシュ式英単語帳と問題集

【商品開発の動機】
英単語を覚える時に使われている「本」形式の単語帳に課題があると感じたため商品を考えました。「本」形式の単語帳は、1ページに複数の英単語が並べられており、単語とその日本語訳の意味を赤シートでひたすら覚えるのが基本です。しかし、実際の問題を解くときに、覚えた意味と異なった時や文脈から意味を読み取ることが難しくなることがあると思います。そのため、「本」形式の単語帳では、単語をいくら覚えたとしても、すぐに忘れてしまう傾向があり、実用的・効率的でないと考えられます。
単語帳の中には、大人でも意味がわからない日本語訳や、難しい漢字などでの英単語の説明があり、調べることができないことがあります。特に、最近増えている小学生の受験者層の人達にとってはそうした単語帳がわかりづらく、使いづらい時があると考えられます。また、1ページに書いてある単語数が多いと、小学生の受験者に対してモチベーションを下げる大きな要因にもなりかねません。
そこで私たちは小学生でもわかりやすく、使いやすい、フラッシュカード式の単語帳を考案しました。

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▼大阪府立富田林高等学校 グレープチャーム 羽曳野のワイン用ぶどうを使ったゼリー

【商品開発の動機】
大阪の南河内には他県の方はもちろん、大阪在住の方でもあまり知らないような魅力的な名産品が数多くあります。そんな南河内の名産品で私たちが注目したのが「羽曳野のぶどう」です。
羽曳野のぶどう農園は、後継者不足などで規模が縮小している問題があります。そこで、私たちがぶどうを使った製品を作ることによってもっと色々な地域にアピールでき、南河内を盛り上げていけるのではと考えました。また、羽曳野はワインの生産も有名です。ワインには沈殿物である「澱」が生成されます。澱はワインが熟成される過程でタンニンという渋み成分、色素成分であるアントシアニンといったポリフェノールやタンパク質が結合し、結晶化されたものです。ワインを飲む際の舌ざわりの悪さや渋みといった点から、そうした澱は製造時に取り除かれ廃棄されてしまいます。
しかし、澱を使用したシロップが商品として一般的に発売されているため、私たちも製品作成に活かせないかと思い使用することにしました。ゼリーを選択した理由としては、生活に身近な食品にすることによってより多くの方に手に取っていただける商品になると考えたからです。また、気軽に食べるのに適した食品なので、羽曳野のぶどうを他の地域により広めるという目的に最適だと考えました。

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▼東京農業大学第一高等学校 ノーシャルゲームズ 誹謗中傷について楽しく学べるカードゲーム

【商品開発の動機】
インターネット・SNSを介しての個人の発信が当たり前になって、自由な交流ができるようになってきました。一方で、自由であることの弊害として、コミュニケーションのトラブルが増えてきています。その1つに、誹謗中傷が挙げられます。
誹謗中傷とは、名誉を傷つけるような根拠のない悪口などのことです。現在日本では、相談件数は毎年5000件を超えています。しかし、相談窓口の認知度が低いことや、悪口の定義が曖昧であることから、実際の誹謗中傷はより多く発生しているのです。
このような実態を知り、私たちにできることは何かないかと考えました。誹謗中傷をなくすことは、簡単なことではありません。ネット上で行われることを取り締まるのは難しく、人の行動や気持ちを変えることも難しいです。そこで、今後新たに誹謗中傷をする人が現れないようにすることこそが、今の私たちにできることだと考えました。これからインターネット・SNSを使い始める小学生などの若い世代や、誹謗中傷について詳しく知らない大人の世代まで、このカードゲームを通して学んでもらうのです。

X: https://x.com/NocialGames
Instagram: https://www.instagram.com/nocial_games_nodai/

▼大阪星光学院高等学校 アオリストス 家庭用理科実験

【商品概要】
「1人でも多くの方に科学の面白さを知って欲しい」を経営理念に実験キット「アオリストス」を作成しています。 実験キット「アオリストス」は小学生を想定した子供の興味に沿った3つの実験と、実験動画や解説動画を豊富に盛り込んだwebコンテンツを9月中旬頃baseで販売予定です。

Xhttps://x.com/Team_Aoristos
Instagramhttps://instagram.com/team_aoristos

(順不同)

次回、成果発表会当日の様子や、グランプリの行方もお伝えします!それぞれのチームの模擬起業の応援よろしくお願いします!