「どんな志がありますか?」高校生のリアルな夢とレオスメンバーが教えてもらったこと
こんにちは、ひふみラボ編集部です。
前後編にわたってレオスが協賛する高校生模擬起業大会「リアビズ」の結果をレポートしています。
前編ではリアビズの前夜祭、そして成果発表会の様子をご紹介しました。
後編では、グランプリに輝いたシュシュの皆さんへのインタビューや、私を含む当社の社会人メンターたちのコメントをご紹介します。
グランプリ発表の瞬間をレポートした前編はこちら↓
グランプリ・シュシュにインタビュー「あなたの夢は?」
ファイナリスト11チームの中からグランプリに輝いたシュシュの皆さんにお時間をいただきお話をうかがってきました。
シュシュは沖縄県の昭和薬科大学附属高等学校の生徒さんのチームで、メンバーは社長、人事法務、経理、仕入れ、広報マーケティング2名の全6名、全員が1年生(大会エントリー当時)です。
ところで、11チームというとなんだか中途半端だな、と感じるかもしれません。
それもそのはず、本来、リアビズのファイナリストは10チームでした。
リアビズでは、数多くの高校生チームが“事業計画”を応募し、そのなかから選ばれたチームがファイナリストとして、実際に出資を受けて「起業」をします。
毎年ご応募いただく事業計画はどれも良いものばかりで、ファイナリストを選ぶのも大変なのですが、今回のリアビズでは選考担当者が悩みに悩んだ挙句、どうしても選びかねてファイナリストが11チームになったという背景がありました。
その11チーム目こそシュシュだった、ということで、どこか運命的なものを感じます。
さて、そんなシュシュの皆さんからは様々なお話を伺いましたが、今回は「あなたの夢は何ですか?」という質問に対する高校生のアンサーを紹介させていただきます。
かの有名な吉田松陰も「志を立ててもって万事の源となす」と言う言葉を残しています。何事も志を立てることが全ての源となるという意味ですが、何かを達成するためには志が必要だと私も共感しています。
未来を担う高校生たちの将来はとても楽しみなものですが、グランプリに輝いたシュシュの皆さんはいったいどのような志をもっているのでしょうか。
社長 根間 瑛蓮(ねまえれん)さん
沖縄が大好きなので、沖縄の経済に関わる人になりたいです。中学2年生までは周りに医療関係者の方が多かったので、医者になることを目標にしていました。その後、学校のプログラムで経営者の方々と話す機会があり、「お金のために働くのではなく社会をより良くしたい」という強い気持ちを持って働いている姿に憧れを抱きました。また、リアビズに参加したことで起業に対する興味・意欲がさらに強くなりました。
広報マーケティング部 與那原 夢歌(よなはらゆめか)さん
小児科医を目指しています。小さい頃、風邪を引いた時にお世話になったお医者さんのようになりたいです。元々、経済・経営に興味を持っていた訳ではありませんが、自分の知見を広げる良い機会になると思い参加しました。
広報マーケティング部 比屋根 佳歩(ひやねかほ)さん
昔から工作などのモノづくりが好きなので理工学系の進路に進みたいです。今回も商品企画の際にハート作りに専念しました。
人事法務部 當山 桜子(とうやまさくらこ)さん
現在、沖縄では戦争の体験者が減少しています。私が小学生の頃に戦争の体験について教えてくれた方々は亡くなってしまい、戦争について生の声を聞くことができなくなりました。戦争の臭気体験などを行ったりしていますが、知識不足で分からないことが多いのが現状です。今回、リアビズに参加したのは様々な活動に参加することで色んな知識を付けて、沖縄が抱える問題について将来解決できるようになりたかったからです。
仕入れ部 下地 心音(しもじここね)さん
沖縄が大好きなので、沖縄の地域に根付いた産婦人科医になりたいです。リアビズを通して金融に関する知識が必要だなと改めて実感しました。
経理部 比嘉 彩愛(ひがさえ)さん
ゲームを開発するプログラマーになりたいです。大学では工学部を目指しています。今回経理に挑戦をしたのは、両親が投資をしていることもあり以前からお金に興味を持っていたからです。
皆さん、将来の夢やリアビズに参加した動機は様々ですが、自分自身の叶えたい姿、将来の目標をしっかりと見据えていることや高い志をもっていることに驚きます。
そんな高校生たちの話を聞きく中で、私自身も思わず背筋が正される思いでした。
身近で「リアル」を目撃 レオスメンターは何を思う
最後にリアビズの社会人メンターとして参加したレオスメンバーにも感想をきいてみました。
営業部 ラヒミアン・ベーラド
真に環境にやさしいエコバッグを世に送り出すべく、竹を原料にした生地で縫製した天然素材100%の手提げ袋の企画・販売に取り組んだ「武子(たけこ)」の皆さんのサポートを担当しました。仕入れ先との交渉やターゲティング、広報戦略など、慣れない中で数々の困難に直面しながらもチームで協力し合って取り組む皆さんの姿に、メンターとして並走しながら絶えず感動していました。リアビズを通して得た経験はきっと高校生の人生に生きることでしょう。ひたむきに取り組む姿を見て、皆さんの今後の活躍が大変楽しみになりました。
コンプライアンス部 平田大典
商品企画に際しては、廃棄野菜の問題に着目し、その問題を少しでも解決しようと努力されていました。実際の商品開発にあたっては現実的な困難に直面しながらも商品の実現に向け、一歩ずつ進めてこられたことも非常に感心しました。ぜひ高校生の皆さんには、学ばれたことを今後に活かしていただければと思っております。
マーケティング部兼経営企画&広報・IR室 田村啓樹
ビジネスは高校生にとっては全く未知の世界。最初は戸惑いながらも、「どうやったらお客様に喜んでいただけるか」を考えるうちに、自ずとプロモーションや販売方法を工夫するようになりました。また、チームで協力しながらチャレンジをしていく中で大きく成長していきました。リアビズで高校生が成長していく姿を通して、私自身もチャレンジすることの大切さを改めて認識させられるとともに、何より彼ら彼女らが担っていく日本の未来が楽しみになりました。
マーケティング部 沼尾紗耶
今回、ホウセンカの色素を使用したネイルチップを販売するチームに社会人メンターとして参加しました。商品を販売するまでの過程では企業との取引・交渉など、社長を筆頭にチーム一丸となって試行錯誤していました。将来、チームで何か1つのことを成し遂げる状況に遭った時に、今回のリアビズで経験したことを活かしてさらに大きく飛躍していただきたいと思います。
トレーディング部 伊藤翼
私はロスフラワーをアロマボムやアロマキャンドルにアレンジして販売するチームにメンターとして参加しました。昨今のテーマであるSDGsの目標に沿った商品を考えられていた点に感心しました。販売目標や単価、販売チャネルなど、詳細がなかなか決まらず苦戦していましたが、皆で協力して解決し、予定通り販売を始めることができました。リアビズを通して得られた経験が今後彼女たちの支えになることを心から願っています。
債券戦略部 本間雄揮
上智福岡高等学校の高校生3名が起業した「あずも」のメンターとして参加しました。慣れないながらも1から自分たちで活動する姿を見て私自身が一番勉強になりました。途中取引先と連絡が取れないなどトラブルに見舞われる中でもしっかりと商品を販売し、かつ黒字を出すことができたことを嬉しく思います。活動中はZoomのみでしたが成果発表会で実際にお会いできてよかったです。あずもの3人が将来ご活躍することを楽しみにしております。
内部監査室 由里浩大
大阪府富田林市の名産品「金剛簾」を使ったスマホケースを作った「ジョウショウ」の皆さんのメンターとして参加しました。高校生とは思えない行動力で周囲を巻き込んでいく姿にいつも驚かされ、私にとっても学びの多い活動期間でした。成果発表会でも個性が活かされた素晴らしいプレゼンをされていてとても誇らしかったです。参加された高校生の皆さんの今後のさらなるご活躍をお祈りしております。
株式戦略部 松本凌佳
今回私が参加したチームでは、伝統的な焼き物である万古焼の廃棄問題にフォーカスして、万古焼のかけらを活用した商品の販売に取り組んでいました。外部の企業の方と交渉、商品の製造の工程では様々な困難に直面していましたが、諦めることなく、販売に向けて真摯に取り組んでいました。0→1の価値創造の苦しさと楽しさの両方を経験していただけたのであれば本当に嬉しいです。
経営企画&広報・IR室 仲岡由麗江
「高校生で起業する」
自分が高校生だった頃には考えられなかったことです。模擬体験とはいえ、事業計画から商品化、販売、決算までを、仲間と一緒に1つずつ問題をクリアしながらやり遂げた全チームの皆さんに改めて拍手を送りたいです。発表会でのプレゼンも、自分達の個性を生かした素晴らしいものでした。サポートする立場でありながら、「働くとは」ということを改めて考える機会となりました。
どこかで熱が生まれている
「今後の高校生の活躍が楽しみ」という感想が多いのですが私も同感です。また、私たち社会人メンターも高校生から学ぶことがとても多く、逆に仕事への熱をわけてもらった1年間となりました。
未来に希望を持てないようなニュースも目にします。しかし、必ずどこかに目の前の課題を解決し世の中をゆたかにしようと奮闘する人がいるということを、リアビズを通して改めて感じました!
参加した全高校生の皆さん、サポートされた先生方、大会を運営した皆様、本当にお疲れ様でした!