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【北康利連載】若者よ、人生に投資せよ 本多静六伝

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第14回山本七平賞を受賞され、100年経営の会顧問や、日本将棋連盟アドバイザーなど、多方面でご活躍されている作家・北康利先生による新連載企画です。 日本林学の父、公園の父と呼ば…
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#六甲山

【北康利連載】若者よ、人生に投資せよ 本多静六伝 #44

前回はこちら↓ 【禿山だった六甲山】 第四章 緑の力で国を支える (14) 六甲山緑化事業静六は留学から帰って二年後にあたる明治二七年(一八九四)五月、『大日本山林会報』連載「如是我聞録」の中で米国の植樹祭について触れている。当時の日本人は、この記事で初めて海外に〝植樹祭〟なるものがあることを知ったのである。 そして今でも学校の校庭に〝○○年卒業生一同〟といった札の立てられた木がよく見られるが、我々にもなじみの深い〝記念植樹〟や〝学校林〟設置を推進したのが本多静六であった

【北康利連載】若者よ、人生に投資せよ 本多静六伝 #45

前回はこちら↓ 【現在の緑あふれる六甲山】 第四章 緑の力で国を支える (15) 赤松亡国論アカマツしか残っていなかった六甲の惨憺たる様子は、彼に強い衝撃を与えた。 そして明治三三年(一九〇〇)、『東洋学芸雑誌』第二三〇号に「我国地力ノ衰弱ト赤松」という題名で論文を発表する。 静六の博士論文『日本森林植物帯論』の温帯林の説明の中に、すでに〝赤松林の跋扈(ばっこ)〟という表現がある。従来からアカマツは危険なサインだと思っていたが、六甲の惨状を見てそれが確信に変わったのだ。