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金融教育の課題に向き合うー大阪府立富田林中学校・高等学校とレオス・キャピタルワークスの取り組み

こんにちは、ひふみラボ編集部の池田です!

レオス・キャピタルワークスは金融教育に力を入れています。その一環として高校生模擬起業グランプリ「リアビズ」の協賛を2020年から続けています。

リアビズに参加する高校生の皆さんや学校の先生方と交流する中で、今年は新たな取り組みにチャレンジすることになりました。今回は、学校と企業が連携してどんなふうに金融教育を実現したかをお伝えします!


富田林中学校・高等学校との出会い

今回のチャレンジのきっかけは2023年にさかのぼります。第4回高校生模擬起業グランプリ「リアビズ」でグランプリを受賞したのが富田林中学校・高等学校の模擬企業「ぷるーとん」でした。

第4回リアビズのグランプリ受賞式の様子
「ぷるーとん」のメンバーと、レオスの藤野・田崎が記念撮影しました。

グランプリの特典として100万円相当の研修旅行が贈呈され、その研修旅行の一環として「ぷるーとん」のメンバーがレオスのオフィスに来訪されました。私たちはオフィスツアーを実施したり、レオスの事業紹介を行いました。

学校での金融教育の課題

今年のリアビズでも同校の模擬企業が一次審査を通過していて、顧問の先生からこんなお話を聞きました。

「昨年グランプリを受賞した『ぷるーとん』の生徒が、レオスさんのお話がとても良かった、これからもいろんなことに挑戦したいと言っていました。そこで是非、リアビズに参加していない他の生徒にも企業研修のような機会をいただけないですか?」

このような素敵なお言葉をいただいて、当社としても「さっそくやってみたい!」と思い計画を立てることになりました。

高校では2022年から金融教育が家庭科の授業で義務化されましたが、先生方も「楽しく伝えるにはどのようにすればよいかわからない」、「講演の依頼先がわからない」など多くの課題があるそうです。

また富田林中学校・高等学校の先生方は、もっと多くの生徒が首都圏の大学に進学することを選択してほしい、首都圏の企業に就職してもらいたいと考えているため、学校のプログラムで「東京キャンパスツアー」を実施しています。
首都圏の大学にチャレンジできる学力の生徒はいても、今住んでいる地域から通える関西圏の大学に進学するケースが多いそうです。もっと高いレベルに挑戦してもらいたいと期待する気持ちから参加者を有志で募り、東京にある大学・企業へ見学に行き、実際にキャンパスやオフィスを目で見ることで、進路選択の幅を広げることを目的としているそうです。

私たちも「ひふみ金融経済教育ラボ」を通じて金融教育に力を入れているため、今回の東京キャンパスツアーも喜んで引き受けました。

東京キャンパスツアーで伝えた「働くこと&起業」

東京キャンパスツアーには有志39名が参加し、2024年9月にオフィスで実施することになりました。
先生からは「働くことを生徒自身が『自分ごと』として考え、起業の選択肢もある事を伝えるセミナーをしてほしい」と要望があったので、副社長の湯浅から「会社で働くとはどういうことか、自分の『好き』をいかにビジネスに繋げるか」をテーマにお話しすることにしました。
レオスでは入社年次に関係なく、手を挙げれば自分がやりたい事にチャレンジができる文化があります。社会人2年目の私自身がその姿を体現することで、生徒さんに伝わることがあればと思って「司会進行をやります!」と手を挙げ、当日は登壇もしました。

最後のQ&Aでは15分の枠にもかかわらず「起業」についての質問が20個ほど挙がり、生徒さんが様々な将来の選択肢をすでに持っている事が伝わってきました。セミナーが終わった後も「私も人前に出て話す事がしたいんです!」「私は裏方でみんなを支えていきたい!」など自分の希望を次々に話してくださいました。将来なりたい自分像を考え声に出して伝えてくださり、私も生徒さんの将来を想像してワクワクが止まりませんでした!
「自分に合った仕事はどんなものかを考えて探してみましょう。世の中になければ自分に合う仕事を創ることもできます!どんどんチャレンジして欲しい」と湯浅から最後にお伝えして、レオスでの東京キャンパスツアーを締めくくりました。

真剣にセミナーに参加する高校生の皆さん

大阪で伝えた「アイディアは無限であり、自由であること」

熱気に溢れた東京キャンパスツアーでしたが、参加できた生徒さんは限られた人数だったこともあり、富田林中学校・高等学校から「東京に行けなかった生徒に対しても、ぜひ金融教育の講義を開催して欲しい」という依頼がありました。次は私たちが大阪に出張して金融教育の講義を行なう番です。中学校3年生約140名、高校2年生約240名に「経済と自分の関わり」をテーマにチーフアドバイザー仲木がお話しました。

実際に起業をした仲木の経験談に加え、ユニークな二人の起業家を紹介しました。一人は消防士をしながらクラフトビールの製造や販売をする会社を起業した仙田大騎さん、もう一人は、四つ葉のクローバーを使用した作品を手がけるアーティストとして活動をされている生澤愛子さんです。生澤さんは「好きな事を仕事にするロールモデルになり、好きを中心に生活ができ、自分らしく生きることのできる人をふやす」ことを目標に、現在は海外にまで活躍の場を広げています。このようにアイディア次第で自分と経済は好きなように繋げる事ができることをお伝えしました。

Q&Aの時間では、「若い時は何社か転職をした方がいいのですか?」「起業は今の僕でもできますか?」「起業を行なう上で社会に必要とされる商品などを、どのように見つけるのですか?」など具体的な質問が多かったです。また校長先生や先生方からも「生徒だけではなく、私たちも勉強になります」と嬉しい感想をいただきました。

金融や投資について正しい知識を身に付けてほしい

私は約1年間、レオスの「ひふみ金融経済教育ラボ」を通じて金融経済教育に携わってきました。この仕事を通じて一番強く感じたことは、

「金融や経済にネガティブな印象を持っている若者は少ない、むしろもっと知りたいと思っている方がたくさんいる」

ということです。

今回の富田林中学校・高等学校での取り組みを通して、「お金についてもっと知りたいです!」「起業のこと教えてください!」など生徒さんからはポジティブな意見がほとんどで、金融の知識を身につけ今後の人生をゆたかにし、社会に貢献していきたい気持ちがとても伝わってきました。

金融教育について先生方の悩みを伺ったところから始まり、お互いにアイディアを出し合い、かつ東京と大阪をお互いに訪問し合う形で講義を実施することができました。レオスは服装が自由だったり、上司と部下の関係がフラットだったりと、一般的な金融機関のイメージよりもやわらかな雰囲気の職場です。そうした様子を実際に見て感じていただいたり、経済の関わり方を直接聞いていただくことにより、一人でも多くの生徒さんに将来の選択肢を広げてもらうことができたら嬉しく思います。

富田林中学校・高等学校をはじめ、この1年間で各地の学校の生徒さんや先生方と直接お話して、金融教育に関するご意見を聞いてきました。そこで得た課題意識や、実際の講義の経験で得た知見を活かし、生徒の皆さんが将来の選択肢を考える時に役に立つような金融教育プログラムを行なっていきたいと思います。

金融教育プログラムに関するお問い合わせ・ご依頼は広報IR部までご連絡ください。
email:pr@rheos.jp

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