ひふみラボ note

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投資信託「ひふみ」を運用するレオス・キャピタルワークスの公式noteです。ちょっととっつきにくいと思われがちな「投資」のこと、「お金」のこと。本当の楽しさ、おもしろさを伝えたくて、あれこれ研究していきます。金融商品取引法に基づく表示等 https://bit.ly/2On4z9V

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    投資家と考える10歳からのお金の話

    レオス・キャピタルワークス株式会社 ひふみ金融経済教育ラボ,遠田 おと,伊藤 和人(seesaw.)

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【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #28

前回はこちら↓ 第二八回 一円相開眼丁稚を大久保邸に行かせている間に金次郎は情報収集をし、照胤(しょういん)と言う僧に修行をお願いすることにした。成田山新勝寺中興八世として知られる名僧である。金次郎より一二歳最年長で、当時は五三歳であった。 金次郎の話しぶりから、照胤は彼が精神的に相当参っていることを理解した。そこでまずは平穏な精神状態に戻すべく断食修行を勧めた。 一日や二日ではない、なんとここから二一日間の断食修行がはじまったのだ。 初めの七日間で徐々に食事の量を減らし

    • 【高校生×起業】将来の選択肢が広がるリアルなビジネス体験 「もっとこうなればいいのにな」が起業のチャンス!

      こんにちは、ひふみラボ編集部 池田です。 スタートアップが注目されるようになって就業先としてもそれほど珍しくなくなってきましたが、自分で起業するとなるとまだまだハードルが高い…そんな気がするのは私だけでしょうか。 学校を卒業し、企業に勤め仕事をする。このような人生を送ることが当たり前になっているから、起業って難しそうだと感じるのかもしれません。今の仕事に不満があるわけじゃないけれど、「自分の好きな事ができているか」とか「この仕事は本当に誰かのためになっているんだろうか」と考

      • 【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #27

        前回はこちら↓ 第二七回 成田山参籠文政一二(一八二九)年正月、金次郎は小田原藩の江戸藩邸に呼び出され、わずかな従者を連れて桜町を発った。 江戸藩邸で待っていたのは江戸詰の家老鵜沢作右衛門(うざわさくえもん)だ。鵜沢は栢山に親戚がおり、金次郎とは幼い頃から旧知の仲である。 いささか教養に欠けた人物であったようで、次のようなエピソードが残っている。 いかに自分の家臣とはいえ、〝無学〟との物言いはあんまりである。 ともあれ、鵜沢は金次郎をいきなり詰問した。 「名主たち連名の

        • マンガでわかる「投資信託」のはじまり

          このマンガは、意外と知らないあるモノの始まりや起源について紹介するシリーズです。 身近なものや今では当たり前に存在するものでも、歴史を遡ってみれば誰かが発見したり、発明したものだとわかります。そうした人々の創意工夫や、実現させるまでの困難な出来事を知ることは、もしかすると未来を創造するヒントにつながるかもしれません。 投資信託の会社で働くキャラクターと一緒に、いろんなモノの「はじまり」を探しに行きましょう!   登場人物 第4話 投資信託のはじまり もっと知りたい!投資信

        【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #28

        マガジン

        • 【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~
          28本
        • 未来をつくる レオスの金融教育
          23本
        • 叡王戦 レオス社員による観戦・舞台裏レポート
          26本
        • イベントレポート
          23本
        • 私たちの上場ストーリー
          9本
        • はたらく時間 十人十色
          1本

        記事

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #26

          前回はこちら↓ 第二六回 小谷三志との出会いさすがの金次郎も、領内の対立がここまで深まっては自分の非を認めざるを得ない。陣屋で政務を執ることを一時やめ、自宅に謹慎し、文政一一(一八二八)年五月一六日、勤番辞職願(役儀願書)を小田原藩江戸屋敷に提出した。 長文の辞職願には、金次郎の苦しい胸のうちがつづられていた。 思い返せば桜町仕法は誠に厳しい日々であった。仕法開始直後の苦労をともにした代官の高田才治や主席だった勝俣真作は過労が祟(たた)ってこの世を去っており、横山周平も病

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #26

          マンガでわかる「自動ドア」のはじまり

          このマンガは、意外と知らないあるモノの始まりや起源について紹介するシリーズです。 身近なものや今では当たり前に存在するものでも、歴史を遡ってみれば誰かが発見したり、発明したものだとわかります。そうした人々の創意工夫や、実現させるまでの困難な出来事を知ることは、もしかすると未来を創造するヒントにつながるかもしれません。 投資信託の会社で働くキャラクターと一緒に、いろんなモノの「はじまり」を探しに行きましょう! 登場人物 第3話 自動ドアのはじまり 音声付きの動画はこちらで

          マンガでわかる「自動ドア」のはじまり

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #25

          前回はこちら↓ 第二五回 豊田正作の赴任赴任して四年目に入った文政九(一八二六)年、四〇歳になっていた金次郎の周辺に次々に問題が起こり始めた。 入百姓(他領からの移住者)を優遇する金次郎の政策が、元の領民との間に軋轢(あつれき)を生んでいたのだ。そうなると、せっかく入植してくれた人たちも居心地が悪くなる。同年三月四日、入百姓の善太郎が妻子あわせ一〇名で欠落(かけおち)し、懸命の捜索にもかかわらず行方がわからなくなるという事件が起きた。 同三月、野火が発生し、村有林が焼失。犯

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #25

          マンガでわかる「炭酸水」のはじまり

          このマンガは、意外と知らないあるモノの始まりや起源について紹介するシリーズです。 身近なものや今では当たり前に存在するものでも、歴史を遡ってみれば誰かが発見したり、発明したものだとわかります。そうした人々の創意工夫や、実現させるまでの困難な出来事を知ることは、もしかすると未来を創造するヒントにつながるかもしれません。 投資信託の会社で働くキャラクターと一緒に、いろんなモノの「はじまり」を探しに行きましょう!   登場人物 第2話 炭酸水のはじまり 音声付きの動画はこちら

          マンガでわかる「炭酸水」のはじまり

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #24

          前回はこちら↓ 第二四回 朽ちかけていた桜町陣屋後年、洪水で再び栢山(かやま)村が荒廃し、人々が困窮した際、金次郎は弟に管理させていた土地を「報徳田地」として寄付している。年貢など諸費用はすべて自分が負担し、困窮する者に小作させ、収穫物はすべてその者たちに与える形にして援助したのだ。  それを機に、栢山村の土地改良も提案している。 洪水の後、早期に排水して田畑を窮状に戻さねばならないが、それだけでなく、田に給水する水を温かくして稲の生育を促進する方法を考案した。具体的には、

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #24

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #23

          前回はこちら↓ 第二三回 一家を廃して万家を興す背水の陣金次郎の思考は現代的だ。口約束では満足しない。再興事業の期間と数値目標などを記した契約書を作成し、小田原藩と宇津家との間で取り交わした。 最初に決めたのは、桜町領の分度(税収合計)だった。 「年間の年貢を一〇〇五俵、畑方金(畑で獲れる作物への税)一二七両と定め、これを越えた収量があった場合には、分度外として報徳金勘定に組み入れることを認めて頂きたい」 ちなみに一〇〇五俵とは過去一〇年間の年貢高の平均であった。こうして具

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #23

          新叡王誕生!特別協賛を務めるレオスメンバーが見た、第9期叡王戦の舞台裏

          2024年6月20日、叡王戦 第9期五番勝負の第5局が山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われました。第4局までの接戦を制したのは、挑戦者の伊藤匠七段です。将棋タイトル戦八冠を有する藤井聡太叡王が敗れるという歴史的な対局となりました。 レオス・キャピタルワークスは、「人の可能性を応援する」運用会社としてこれまでも人や企業の挑戦を応援する活動をしてきたこともあり、縁あって第6期から叡王戦の特別協賛として参加しています(代表の藤野は会社に将棋部を創設するほど大の将棋好き!)。 レオス

          新叡王誕生!特別協賛を務めるレオスメンバーが見た、第9期叡王戦の舞台裏

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #22

          前回はこちら↓ 第二二回 桜町仕法の成功を神仏に祈って当時の譜代大名の領地にはしばしば〝飛び地〟と言って、主たる領地と離れたところに小さな領地があり、みなその運営に苦労していた。小田原藩も下野国(しもつけのくに)(現在の栃木県)の桜町に飛び地を持っていたのだ。 桜町領は〝桜町三ヵ村〟と呼ばれ、物井(ものい)・横田・東沼(ひがしぬま)の三つの村(いずれも現在の栃木県真岡市の一部)からなっている。小田原藩にとって支藩のようなものであり、この頃の領主は宇津釩之助(うつはんのすけ)

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #22

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #21

          前回はこちら↓ 第二一回 徳を作る改正枡の使用開始に続き、金次郎が建議した藩士向け五常講もはじまった。 基金として藩主から江戸在住者に五〇〇両、小田原在住者に一〇〇〇両が下賜され、他に出資者を募ると、その額はあわせて五〇〇〇両にのぼった。十分の金額だ。 こうして文政三(一八二〇)年一二月から貸付けが始められた。 小田原在住者への下賜金のうち、七〇〇両は八朱の利息(現在で言う八パーセント)を取ったが、三〇〇両は極貧の者に貸し、そのうち一〇〇両は無利息として、一人一両から三両ま

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #21

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #20

          前回はこちら↓ 第二〇回 酒匂川河原での表彰酒匂川での表彰は、老中就任のため江戸に向かう途中の出来事であった。 文政元年一一月、酒匂川の河原に、孝子(親孝行な者)一名、出精奇特人(しゅっせいきとくにん)(ことのほかよく働いた者)一二名を集めて表彰を行った。 その出精奇特人の筆頭が金次郎であった。選出する関係者に二宮一族の者が加わっており、生家の復興などが評価された結果だった。 「酒匂川表彰の図」という、この時の情景を描いた絵が残されている。貴人は顔を見せない。駕籠(かご)の

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #20

          マンガでわかる「株式会社」のはじまり

          このマンガは、意外と知らないあるモノの始まりや起源について紹介するシリーズです。 身近なものや今では当たり前に存在するものでも、歴史を遡ってみれば誰かが発見したり、発明したものだとわかります。そうした人々の創意工夫や、実現させるまでの困難な出来事を知ることは、もしかすると未来を創造するヒントにつながるかもしれません。 投資信託の会社で働くキャラクターと一緒に、いろんなモノの「はじまり」を探しに行きましょう! 登場人物 第1話 株式会社のはじまり 音声付きの動画はこちらで

          マンガでわかる「株式会社」のはじまり

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #19

          前回はこちら↓ 第一九回 きのの離縁と波との再婚乳幼児死亡率の高かった当時のこと、生まれて間もない子どもの死は珍しくなかったが、このことはきのを絶望のどん底に叩き落とした。怒りや恨みの矛先は、家のことをないがしろにしている金次郎に向かった。 もう無理だと心折れてしまったきのは、 「私は二宮家の家風にはあいません。どうぞ離縁にしてください」 と申し出てきた。 (なんと私は、自分の足下が見えていなかったのか…) 金次郎は生涯でこれほど反省したことはなかった。考えてみれば結婚以

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #19