ひふみラボ note

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投資信託「ひふみ」を運用するレオス・キャピタルワークスの公式noteです。ちょっととっつきにくいと思われがちな「投資」のこと、「お金」のこと。本当の楽しさ、おもしろさを伝えたくて、あれこれ研究していきます。金融商品取引法に基づく表示等 https://bit.ly/2On4z9V

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    投資家と考える10歳からのお金の話

    レオス・キャピタルワークス株式会社 ひふみ金融経済教育ラボ,遠田 おと,伊藤 和人(seesaw.)

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【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #17

前回はこちら↓ 第一七回 二宮総本家再興金次郎は文化二(一八〇五)年、満一八歳の時、二宮総本家再興を期してある布石を打っていた。総本家が田畑すべてを売り払った後にぽつんと残っていた稲荷社を垣根で囲い、そこで竹林を育て始めたのだ。 四年後の文化六(一八〇九)年、生い茂ったところで伐採して売却すると四朱七〇文を得た。これに金次郎は自分の金を一一朱一八〇文足して一両(現在価値にして三〇万円)とし、総本家復活の基金とした。 報徳思想の根幹が「分度」と「推譲」であることは既に触れた

    • 大切なのは自分軸。変身からの変「心」、骨格診断&NISA講座開催レポート

      ファッション迷子、投資迷子だという方、いらっしゃいませんか。 自分に合ったファッションがわからない、話題の新NISAに乗り遅れたかもしれない… そんな方に向けて、2024年6月21日、ファッションと投資を一緒に楽しく学んでみようという講座を開催しました。「ファッション×投資講座」は初開催のためどれだけの方が参加してくれるのだろうとドキドキでしたが、会場となる「レオスパーク」には約20名の方が足を運んでくださり、リアルタイムでYouTube配信も実施しました。 今回の企画を

      • 【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #16

        前回はこちら↓ 第一六回 きのとの結婚文化一一(一八一四)年、川久保家に預けられていた弟の友吉を金次郎が呼び戻し、一二年ぶりに栢山村に帰ってきてもらった。 だが、これを渡りに船だと考えた人たちがいた。友吉に二宮三郎左衛門家への婿養子の話が持ち上がったのだ。 三郎左衛門家も以前は富裕な豪農だったが、今では見る影もなくなってしまっている。(友吉が養子に入ってくれれば、きっと兄金次郎が協力して家を再興してくれるに違いない) 三郎左衛門家からすれば、そんな思惑も働いていた。 友吉に

        • 【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #15

          前回はこちら↓ 第一五回 服部家の家政立て直し五常講は世界最初の協同組合、信用組合であるとの指摘もある。 実際、日本では後の明治時代になって「産業組合法」が制定されるが、その際、政府が参考にしたのは、金次郎の「五常講」とドイツの「救済貸付組合」だったと言われている。 中でも堀之内村の倉蔵(くらぞう)という使用人仲間は金次郎に心底惚れ込み、生活の収支一切はもちろん、自分の借財返済まで託してきた。そこまで親密になったこともあり、後に金次郎は彼の妹のきのと結婚することになる。 お

        【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #17

        マガジン

        • 【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~
          17本
        • 未来をつくる レオスの金融教育
          22本
        • 私たちの上場ストーリー
          8本
        • はたらく時間 十人十色
          1本
        • 叡王戦 レオス社員による観戦・舞台裏レポート
          25本
        • レオス・キャピタルワークス 20周年記念
          4本

        記事

          上場から1年、持株会社化によって新たなステージへ

          「私たちの上場ストーリー」は、上場にまつわる様々なエピソードを通してレオスのことを知っていただくとともに、株式市場の魅力や面白さをお伝えしたいと発信しているシリーズです。 この連載を始めたのは、2023年4月にレオス・キャピタルワークスが東証に上場したことがきっかけでした。 ところが今年、2024年4月にSBIレオスひふみ株式会社という新会社が設立され、レオス・キャピタルワークスの単独株式移転により東京証券取引所グロース市場に上場、新しく「165A」という証券コードになり

          上場から1年、持株会社化によって新たなステージへ

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #14

          前回はこちら↓ 第一四回 服部家での奉公と五常講服部家の当主(代々十郎兵衛を名乗った)には、金次郎より九歳年下である満一六歳の長男清兵衛(せいべえ)以下、年若い三人の子どもたちがいた。 当時はまだ小田原藩の藩校文武館は開校していなかったので、小田原随一の儒者である宇野権之進(西海)の開いている私塾に通って学問の研鑽(けんさん)に励んでいた。 講義の間、金次郎は廊下に控えている。すると障子越しに講義の内容が聞こえてくる。子どもたちより理解の進んでいる彼は、帰宅後、三人に講義の

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #14

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #13

          前回はこちら↓ 第一三回 すべての商売は、売りて喜び、買いて喜ぶようにすべし二宮金次郎は生涯、工夫し、考え続けた人である。 畑の草取りをする時であっても工夫を凝らした。 普通、誰しも一番草が伸びているところから刈りたくなるものである。だが彼はそうしなかった。一番茂っている場所は日数がかかる。するとその間に別の場所の草が育ってきてしまい、除草する手間が増える。 そこでむしろ簡単に除草できるところから取りかかり、一番伸びているところは後回しにする。一度きれいにしたところに伸びた

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #13

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #12

          前回はこちら↓ 第一二回 犠牲を払いながらの生家再興  生家を再興するべく必死に頑張っていた金次郎のもとに悲しい報せが届く。 文化四(一八〇七)年、川久保家に預かってもらっていた富次郎が息を引き取ったというのだ。まだ七歳という幼さであった。 (早く引き取りに行ってやれば、こんなことには…。母上がご存命なら、どれほど悲しがられたことだろう) 申し訳ない思いで一杯になり、富次郎の分まで懸命に生きようと心に誓った。 この頃、川久保家に一人残され不安な日々を送っていた友吉から、窮

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #12

          私たちは、もっと「お金」の話がしたい―ファンドマネージャーはお金とどう向き合うか―

          2024年2月に出版した書籍『投資家と考える10歳からのお金の話』を題材に、前回はお金の持つポジティブな可能性を知り、お金との付き合い方を学ぶ意義について書きました。 普段の生活で目にするお金の額は、人によって様々だと思います。私は子どもの頃、数百円のお小遣いを持って本屋さんに行くのが嬉しかった記憶があります。社会人になると目にするお金の金額がかわってきます。働いていると、会社や事業で扱う金額が数百万、数千万円になることも珍しくありません。 レオスでは多くのお客様から1兆円

          私たちは、もっと「お金」の話がしたい―ファンドマネージャーはお金とどう向き合うか―

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #11

          前回はこちら↓ 第一一回 「積小為大」開眼農家の一大行事はなんと言っても田植えである。 例年この時期になると周囲の村人の協力も得て、苗代(なわしろ)で育てた苗を、田植え歌を歌いながらリズミカルに植えていく。農作業でありながら一種のリクリエーションであり、人々の表情も明るい。 だが金次郎は田植えの際に出る「捨て苗」のことがいつも気になっていた。 (もったいない…) 稲は間隔を狭めて植えるとかえって収穫量が減ってしまう。少し苗が余るくらいの数を苗代で作るのが合理的だったのだが

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #11

          私たちは、もっと「お金」の話がしたいー働くこととお金のポジティブな関係とはー

          2024年2月に出版した書籍『投資家と考える10歳からのお金の話』を題材に、前回はレオスメンバーが投資教育について考えていることや、自身のお金観についてお話しました。 今回は、働いてお金を稼ぐことや「投資文化」について聞いてみたいと思います。 (聞き手:レオス・キャピタルワークス株式会社マーケティング部/長尾) 働くこととお金のポジティブな関係 ―この本では、働くことやお金を稼ぐことについての章を設けています。働くのが楽しくてワクワクすることだと伝えたいからです。そこに

          私たちは、もっと「お金」の話がしたいー働くこととお金のポジティブな関係とはー

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #10

          前回はこちら↓ 第一〇回 禁じられた夜の読書江戸時代というのは互助制度のしっかりした時代だった。 「五人組」という隣保(りんぽ)があり、相互扶助と治安維持に力を発揮した。この組織は戦時中、「隣組」として復活し、現在の自治会や民生委員のルーツとなっている。 金次郎のところのように困窮した者は、この五人組と親戚たちが相談して今後の方針を決める習わしだった。 話し合いの結果、幼い二人の弟は母の実家に預かってもらうことになった。 母に焼香もさせてくれず死のきっかけともなったあの川

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #10

          誰かの「正解」ではなく、自分に似合うものを選びたい【ファッション&投資 女性向け講座開催のお知らせ】

          6/21(金) 19時から、ファッションと投資を一緒に楽しく学んでみようという講座を開催します。今の自分に似合うファッションを見つけ自分軸で生きるヒントをお伝えしたいというもので、さらに投資の基本(NISAについて)も学べる内容となっています。 今回は企画を担当するレオス広報部の数原(すはら)が、講座についてお伝えします! セミナー概要 開催日時:6月21日(金)19時~  YouTubeライブ配信:https://youtube.com/live/8t83yXeDL

          誰かの「正解」ではなく、自分に似合うものを選びたい【ファッション&投資 女性向け講座開催のお知らせ】

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #09

          前回はこちら↓ 第九回 父に続き、母をも失う金次郎は朝は暗いうちから早起きして田畑の世話をし、夜は草鞋(わらじ)作りをして一家四人の生計を支えようとした。だが父利右衛門のいなくなった穴を埋めるには至らない。 そのうち、食べるものにも事欠くようになっていった。 利右衛門が亡くなって三ヵ月ほどが過ぎ、享和元(一八〇一)年の正月がやってきた。年始には神楽(かぐら)が家々をまわることになっている。 その年も神楽の笛の音が近くまでやってきた。 「神楽が来たけど、一体どうすればいいの

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #09

          私たちは、もっと「お金」の話がしたいー投資の話をする前に知りたいことー

          お金のことを知らずに良い投資はできない、そんな想いから1冊の本が生まれました。今回は書籍『投資家と考える10歳からのお金の話』を紹介するとともに、なぜいまお金の教育が必要なのかを全3回にわたりレオスメンバーと考えてみます。 お金とは何かを考えようとすると、いったいどこから考えてよいかわからないほど、歴史も長く、国によって地域によって、さらに個人によっても様々な考えがあり、簡単には答えが出ないことが想像できます。 そうした中でも今日は、お金ってけっこうポジティブな可能性を持

          私たちは、もっと「お金」の話がしたいー投資の話をする前に知りたいことー

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #08

          前回はこちら↓ 第八回 父利右衛門の死寛政一一(一七九九)年、金次郎は満一二歳になっていた。この年、三男の富次郎(とみじろう)が生まれている。母よしは乳をやらねばならない。ちゃんと乳が出るよう滋養のあるものを食べてもらわねばと、金次郎は農作業に精を出す一方、近所の子守なども積極的に買って出た。 ある日、松の苗(なえ)を売っている老人が、通りがかりの金次郎に声をかけてきた。 「ちょっとお前さん、松の苗を買わんかね?」 「生憎うちは貧乏なのです。もっと金持ちの家に売っては如何で

          【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #08