【北康利連載】二宮尊徳~世界に誇るべき偉人の生涯~ #16
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第一六回 きのとの結婚文化一一(一八一四)年、川久保家に預けられていた弟の友吉を金次郎が呼び戻し、一二年ぶりに栢山村に帰ってきてもらった。
だが、これを渡りに船だと考えた人たちがいた。友吉に二宮三郎左衛門家への婿養子の話が持ち上がったのだ。
三郎左衛門家も以前は富裕な豪農だったが、今では見る影もなくなってしまっている。(友吉が養子に入ってくれれば、きっと兄金次郎が協力して家を再興してくれるに違いない)
三郎左衛門家からすれば、そんな思惑も働いていた。
友吉に