このマンガは、意外と知らないあるモノの始まりや起源について紹介するシリーズです。 身近なものや今では当たり前に存在するものでも、歴史を遡ってみれば誰かが発見したり、発明したものだとわかります。そうした人々の創意工夫や、実現させるまでの困難な出来事を知ることは、もしかすると未来を創造するヒントにつながるかもしれません。 投資信託の会社で働くキャラクターと一緒に、いろんなモノの「はじまり」を探しに行きましょう! 登場人物 第5話 変動為替相場のはじまり 音声付きの動画はこち
前回はこちら↓ 第三〇回 君臣具わって一騎と成る小田原に召還された豊田のその後だが、赴任前、彼に金次郎の仕法を邪魔しろと言っていた上司たちは手のひらを返したように知らぬふりを決め込み、豊田は案に相違して冷遇された。 サラリーマンが上司からハシゴを外された時ほど惨めなものはない。 (私が愚かだった……) 憑(つ)き物が落ちたように目が覚めた。 そんな天保元(一八三〇)年、失意の中にいる豊田のところに、なんと金次郎から桜町でとれた大豆や小豆、ゴマなどが届いた。これには驚いた。
前回はこちら↓ 前回までのあらすじ 豊田正作によって桜町仕法が妨害工作に遭い、辞任を申し出るも受理されず、進退窮まった金次郎は出奔。成田山に参籠する。金次郎を失って改めてその存在の大きさに気づいた領民と藩庁は豊田を離任させ、再び金次郎に仕法の継続を委ねることとなった。 第二九回 徳をもって徳に報いる 金次郎は、成田から帰ってきた翌日から回村を始めた。 不動尊の御真言は「祈るところ必ず霊験あり」というものだ。 迷いを払拭してもらったことへの感謝の気持ちを忘れず、床の間に
前回はこちら↓ 第二八回 一円相開眼丁稚を大久保邸に行かせている間に金次郎は情報収集をし、照胤(しょういん)と言う僧に修行をお願いすることにした。成田山新勝寺中興八世として知られる名僧である。金次郎より一二歳最年長で、当時は五三歳であった。 金次郎の話しぶりから、照胤は彼が精神的に相当参っていることを理解した。そこでまずは平穏な精神状態に戻すべく断食修行を勧めた。 一日や二日ではない、なんとここから二一日間の断食修行がはじまったのだ。 初めの七日間で徐々に食事の量を減らし
こんにちは、ひふみラボ編集部 池田です。 スタートアップが注目されるようになって就業先としてもそれほど珍しくなくなってきましたが、自分で起業するとなるとまだまだハードルが高い…そんな気がするのは私だけでしょうか。 学校を卒業し、企業に勤め仕事をする。このような人生を送ることが当たり前になっているから、起業って難しそうだと感じるのかもしれません。今の仕事に不満があるわけじゃないけれど、「自分の好きな事ができているか」とか「この仕事は本当に誰かのためになっているんだろうか」と考
前回はこちら↓ 第二七回 成田山参籠文政一二(一八二九)年正月、金次郎は小田原藩の江戸藩邸に呼び出され、わずかな従者を連れて桜町を発った。 江戸藩邸で待っていたのは江戸詰の家老鵜沢作右衛門(うざわさくえもん)だ。鵜沢は栢山に親戚がおり、金次郎とは幼い頃から旧知の仲である。 いささか教養に欠けた人物であったようで、次のようなエピソードが残っている。 いかに自分の家臣とはいえ、〝無学〟との物言いはあんまりである。 ともあれ、鵜沢は金次郎をいきなり詰問した。 「名主たち連名の